一見駄作に見えて実は奥深い
- hogazanmai さん
- 2012年6月8日 1時32分
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同じ桜の花の映像が何度も何度も繰り返し出てくる。去年の桜も今年の桜も同じ絵の使い回し。
以登はほぼ無言でそれを見つめる。そういうシーンが繰り返される。
一見駄作に見えるが実は・・・
去年の桜も今年の桜も見た目は全く同じで、何も変わらず季節は繰り返すのに、それを見る以登の想いはすっかり変わってしまっている。以登は何も語らないが、その想いは実によく伝わってくる。桜が全く同じであるがゆえにこそ、想いの違いがより際立つ。実に見事な表現だと思う。
このあたりは一度だけでなく何度も見直すと、より楽しめるかと。
以登はまっすぐで曇りがない。まっすぐに前を見つめるその眼差しの強さを、北川景子はよく表現していた。(というか元々そういう顔をしている)
クチビルとセリフに多少甘さがあっても、彼女以上の以登は考えられない。
この作品と対を成す作品に「山桜」があるが、両方を見比べると何故、以登が(桜)で野江が(山桜)なのかがよく分かる。
北川景子は野江でなく、やはり以登である。
あと、ラストの一青さんの歌が最高にいい。武部聡志はこの歌を活かすために、劇中の音楽を随分控えめにしたのではないかと思うがどうなんだろう。
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