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インビクタス/負けざる者たち (2009)

INVICTUS

監督
クリント・イーストウッド
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4.12 / 評価:2,582件

解説

ジョン・カーリン原作のノンフィクション小説を、『グラン・トリノ』のクリント・イーストウッド監督が映画化した感動のドラマ。反アパルトヘイト運動に尽力し、南アフリカ共和国大統領となったネルソン・マンデラと、同国のラグビー代表チームのキャプテンとの人種を越えた友情を描く。主演は『ダークナイト』のモーガン・フリーマンと、『インフォーマント!』のマット・デイモン。新旧の名優たちが熱演する実話を基にした物語に胸が震える。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

1994年、マンデラ(モーガン・フリーマン)はついに南アフリカ共和国初の黒人大統領となる。いまだにアパルトヘイトによる人種差別や経済格差の残る国をまとめるため、彼はラグビーチームの再建を図る。1995年に自国で開催するラグビー・ワールド・カップに向け、マンデラとチームキャプテンのピナール(マット・デイモン)は、一致団結して前進する。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2009 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.
(C)2009 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.

「インビクタス/負けざる者たち」「ハートの達人」によって高められた和解と赦しの物語

 長い獄中生活を送った男が娑婆に出てくる。こんな場面が出てくる映画を、われわれは昔から知っている。東映映画ならば、抗争の準備がなされる。マカロニウェスタンならば、非情な殺戮劇がはじまる。一部のイーストウッド映画もそうだ。牢獄に限らず、「過去」から逃げてきた男がある地点で反転し、孤独な復讐に転じる。場合によっては「幽霊の復讐」という形さえ取る。「アウトロー」「ペイルライダー」「許されざる者」……。

 と考えれば、「インビクタス」はまぎれもなくイーストウッド印に連なる作品だ。孤独なヒーロー、投獄27年、不屈の戦い。イーストウッド映画の愛好者にお馴染みの主題は、ここでもはっきりと変奏されている。が、主旋律だけは異なる。主人公ネルソン・マンデラ(モーガン・フリーマン)が選び取ったのは、復讐ではなく「和解と赦し」だった。

 大作家であると同時に大リアリストでもあるイーストウッドは、マンデラの選択に賛意を表している。私怨を捨てたマンデラは、大統領として「経世済民治国平天下」の道を遠望した。国を治め、民を救い、天下を平和にする方途だ。具体的な受け皿は、アパルトヘイトが崩壊して間もない1995年に南アで開かれたラグビーのワールドカップ。ここから先、現代史がどんな回答を得たかは、われわれもすでに知っている。

 この予定調和は、イーストウッドも承知のはずだ。が、彼はひるまない。特有の距離感と悠揚迫らぬペースを保持して、ラストの20分で「和解のための戦い」をくっきりと描き出してみせる。先の見える美談をここまで高めることができたのは、イーストウッドという「ハートの達人」ならではの力技だろう。(芝山幹郎)

映画.com(外部リンク)

2010年1月28日 更新

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