99%の嘘、1%の真実
- 一人旅 さん
- 2019年7月8日 21時37分
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グレン・フィカーラ&ジョン・レクア監督作。
愛する男性に会いたい一心で脱獄を繰り返す男の姿を描いたコメディ。
スティーヴ・マクヴィカーによる2003年発表のノンフィクション「I Love You Phillip Morris:A True Story of Life,Love,and Prison Breaks(フィリップ・モリス、君を愛してる:人生と愛と脱獄の実話)」の映画化で、主演はジム・キャリー、相手役にユアン・マクレガーがキャスティングされています。
刑務所で運命の男性:フィリップに出逢った詐欺師の男:スティーヴンが、彼と幸せになりたいがために、何度も詐欺を働き、刑務所に投獄されては明晰な頭脳を活かしてまんまと脱獄を繰り返していく姿を描いています。これが実話だというのが驚きで、劇中、主人公が何度も脱獄を果たす様子が描かれていますが、余りにも上手く行き過ぎているので映画用に脚色されたものかと思いきや、現実のスティーヴン・ラッセルも一度ではなく数回脱獄に成功しています。
運命の男性を死ぬほど愛する主人公の純粋な愛情の強さとそれに基づく並外れた行動力がコミカルな佳作で、学歴詐称・経歴詐称・病歴詐称など嘘に嘘を重ねた主人公の嘘まみれの生き様が原因となって、愛する男性からの信用を失いそうになりつつも、たった一つの揺るぎない真実―“フィリップ、きみを愛してる!”が、積もり積もった疑心や不信、誤解の全てを吹き飛ばすほどの勢いをもって、人と人の純粋な愛の結びつきをパワフルに謳い上げています。
まさに“ウソのようなホントの話”を地で行く、嘘と愛情に溢れた明るさ万点のゲイ・ムービーの佳作で、一心不乱に相手に愛情を注ぐ主人公をジム・キャリーが芸達者に好演していますし、彼と違って理性派な恋人をユアン・マクレガーが繊細さを交えながら演じています。
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