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プレシャス (2009)

PRECIOUS: BASED ON THE NOVEL PUSH BY SAPPHIRE/PRECIOUS

監督
リー・ダニエルズ
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3.59 / 評価:615件

すべてのいとしい女の子たちへ

  • nathushima さん
  • 2010年4月28日 0時17分
  • 閲覧数 528
  • 役立ち度 26
    • 総合評価
    • ★★★★★

主演がデビュー作、監督も無名、それでも「アカデミー賞・6部門」にノミネートされた。 そして、助演女優賞・脚色賞を受賞。 期待に背かない、勇気と希望と感動の物語。 「貴い」という意味を持つ『プレシャス』は「サファイア」による小説『ブッシュ』を映画化した作品。

1987年、ハーレムに住む16歳の少女プレシャス「カボレイ・シディベ」はアフリカ系アメリカ人。 母親の過酷な虐待に耐えながらも、母親と2人暮らしをする理由がプレシャスにはあった。 2度目の妊娠・・・劣悪な環境下での性的・肉体的な虐待。 生活保護で生計を立てる母親は仕事もしない。 プレシャスは妄想の世界でしか自分の欲求を満たすことがでない。

愛を知らないで成長したプレシャスが、女性教師レイン「ポーラ・パットン」と出会い、子供を愛し、先生を愛し、友達を愛する。 力強く生きる様は感動的だ。 そしてこの作品は、家庭だけではなく、教育や社会にも問題を投げかける。

しかし、この作品のいちばんの見所は、プレシャスの母親メアリー「モニーク」の鬼気迫る演技だろう。 まさに彼女の中には鬼がいた。 ラストの彼女の悲痛な叫びは、とても演技とは思えないほど迫真に迫る。 ある種の異常な雰囲気、病的な言動は、たった1つの歯車さえ噛み合っていれば、正常とも受け取れる。 見事な論理の組み立ては、圧倒的なパワーを持つ。 ただし、人はそれを「独りよがり」と呼ぶ。 彼女もまた、社会から切り捨てられた被害者の一面を持っているのだ。

「あたしの幸せは、あたしが見つける」 自分の力で足を踏み出すことができるかどうか? プレシャスとメアリーとの人生の演出も心憎い。

重くて苦しい内容の中に、プレシャスが時折見せる笑顔が救いとなる。 語りの部分の素人っぽさも素朴で味わいがある。 ハッピーエンドかどうかは、見る人次第だろう。 強い気持ちを持って観て欲しい。 現在の日本も、この種の問題を抱えているのだから。

ただ、この作品が全国で16館しか上映されていないのが、残念でならない。

詳細評価

物語
配役
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音楽

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