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アザーマン -もう一人の男-

cat********

5.0

ネタバレ中年の三角関係の話だけれども

え~!?なんでこんなに評価が低いのかな?ビックリしました。 ローラ・リニー演じるリサも夫に会うたびビックリしていましたね。 浮気相手とひとときの不倫を楽しんだあと我が家に帰ってきて…あの一瞬のよそよそしさ、リアルだな~と。 リーアムパパがうっかり間男を殴り殺しちゃわなくてよかった。 いきなり殺してやる!なんて息まいてミラノに飛んでくもんだから、『96時間』のように!?まさか!って思ったんですがさすがにそこまでなかったですね。 怒りのボルテージが上がるたびに、娘のことを考えて!って祈ってたら、うっかり手が出そうになるたびに娘が出てくるもんだから笑いました。 間男のレイフはアントニオ・バンデラス。彼は意外にも真摯な愛をリサに抱いていたようです。これがただのナンパ野郎で「お前のワイフをちょいと遊んでやったぜヘイヘイヘイ」って感じだと瞬殺だったろうな。 大きな盛り上がりはなかったけど、登場人物たちの心の動き方がよかったですよ。 リサは回想シーンが主だけど、仕事のこと、癌のこと、若さへの執着(冒頭のショーでの不穏な表情はこういうことも含まれるのかしら?)、愛してくれてる夫を裏切る後ろめたさと同時に不満、一時だけど自分を理解し心から愛してくれるレイフ、心がすり減って消耗して…美しくいたい自立した強い女性のもろさ、愚かさ。常に淋しさを纏わせている感じがしました。でもあんまり共感はできないな…。 12年不倫してて、愛してくれてるはずの夫が全然気づかない、気付かせたい、ヤキモキするもんなのかなやっぱ。 ピーターは実は彼女が痛みを我慢していることにも気付けなかったんだよね…。 だけどリサがピーターの頬に手を添えて微笑み、告げる愛は本物だと信じたいよね。 リーアムパパ演じるピーターは妻の浮気相手との情事を想像しては何度も間男の殺害衝動に駆られるのだけど、徐々にレイフという人間の本質を知るんですよね。トンカチ持ってるのにすんでのところで殺せない。 (っていうかレイフもちょっと鈍くない?いきなり声を荒げたりいきなり部屋に入ってきたりトンカチ持って自分のうしろに立ってたり…そんな男を友達だと?ラテン男は細かいこと気にしないのかな?) で、ピーターも腹の虫が収まらないからちょっと格の違いを見せつけちゃう。裕福だからお金貸しちゃう。妻になりすまして騙して恥かかせちゃう。でも手を汚さなくてよかった。なにより。 終盤、リサを悼む会でレイフが忌憚なくリサへの愛を官能的に語るんですが(手つきがやらしんだこれが)いつリーアムパパが爆発するかちょっとハラハラしました(笑) だから最後の主張はレイフに夫と愛人という地位の違いを突き付けてるようにも見えるけど、いいと思うんです。 「私の妻。私の…恋人」と呟くリーアムパパはやっぱり心からリサを愛していて、駅でレイフのことを胸糞悪い男だと言いながらも心が美しいことを認めていて、娘に「彼女は私たちを愛していた」と言い聞かせるように言う。 切ないです。でも心地いいラストでした。 絶対悪かないです、この映画。

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