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4.0点
近未来が舞台らしく、介護にロボットが使われる日も近いことを感じる。しかし、実際に知的ロボットが使われれば問題も多いだろう。ジローのように暴走したら怖いが、ミキも最初は怖がられたり、「ロボットのくせに。」と何かとロボットとして差別された。 難病で治る見込みのない少年の母親が、痴呆症で同じ歌を機械的に繰り返す老人に食ってかかる場面があった。田辺医師は難病で次第に体が動かなくなり、機械に生かされている状態で、ミキよりも自分の方が機械に近いのではないかと苦悩する。死を待つ少年、痴ほう症の老人、機械に生かされている人、感情を持つロボット、誰が一番人間的なのだろうか。 生と死が隣り合わせの病院を舞台にしただけあって、心とは、死とは、人間とは、という問題について考えさせられる映画であった。 ただ、ロボットのデザインが下手で、デザイナーに頼めばよかったのでは。町を走るCGのロボットは、実写から遊離していた。ロボットのモックアップと顔の合成も合わない。ロボットであることを強調したいのだろうが、人工皮膚をはがして銀色のボディーになること自体、意味がない。
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