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パーマネント野ばら (2010)

監督
吉田大八
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3.77 / 評価:1080件

解説

人気漫画家・西原理恵子が大人の女性のおかしくも切ない恋心を描き、大きな話題を呼んだ同名漫画を映画化した恋物語。田舎町の小さな美容室を舞台に、男性に振り回されながらも「どんな恋でもないよりまし」とたくましく生きる女性たちの恋模様を紡ぐ。監督は、『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』の吉田大八。ヒロインは、『Dolls ドールズ』以来8年ぶりの主演作となる菅野美穂、共演には江口洋介、小池栄子、池脇千鶴ら豪華な顔ぶれがそろう。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

娘を連れて出戻ったなおこ(菅野美穂)と、その母まさこ(夏木マリ)が営む町に一つの美容室「パーマネント野ばら」。町の女性たちは日々店に集ってはおしゃべりに興じ、恋にまつわるさまざまな悩みや人には言えない小さなうそを告白していた。一方、なおこは高校時代の恩師カシマ(江口洋介)と恋をしていたが、その恋にもある秘密が隠されていた……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2010映画「パーマネント野ばら」製作委員会
(C)2010映画「パーマネント野ばら」製作委員会

「パーマネント野ばら」地に足がついた生活とともに描かれる、女たちの我が町物語

 誰かを愛さずには生きていけない。愛しているという思いこみでも、かつて熱烈に愛したという記憶でもいい。心の傷に蓋をし、タフな明日を迎え撃つためにも、その熱の微かな残りを抱きしめていたい。野ばら美容室に集まる女たちのそんな思いが、生活のディテールの隙間に織り込まれて画面の中を漂っている。男に逃げられたって商売で損したって、時間になったらご飯を炊いて、朝になったら働きに出る。地に足がついた生活で描かれていく女たちの我が町物語だ。

 男運の悪い女ばかり出てくるが、じめじめした暗さがないのは女同士がいがみ合っていないから。ベタベタした慰め合いもお節介な口出しもないのが気持ちいい。ヒロインのなおこには隠された事情があるのだが、大上段に構えたドラマではなく、それぞれのエピソードの合間からゆっくり見えてくる。大げさな泣きではなく、スーッと慎ましい悲しみになっているのが奥ゆかしい。大波乱を起こさないのは、彼女たちが明日も生活して行かなくてはならないから。そう思わせる優しさがあるのだ。

 いつもはやりすぎでうるさい夏木マリが良い感じに抑えられ、宇崎竜童のオヤジぶりも絶品。俳優はみないいが、野ばらの常連であるパンチパーマのおばさんたちが最高。ギリシャ悲劇のコロスの役割よろしく、我が町のメロディをしっかりと奏でている。時々、画面の奥でおかしなことが進行するのも、キートン好きの吉田監督らしい演出だ。(森山京子)

映画.com(外部リンク)

2010年5月20日 更新

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