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王女メディア
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王女メディア

MEDEA

112

一人旅

3.0

愛の副作用

ピエル・パオロ・パゾリーニ監督作。 パゾリーニによるギリシア神話の映画化作品で、王女メディアと青年イアソンの愛の悲劇を描く。 セリフが少ないため物語を理解しづらいが、愛に生きることを貫き続けたメディアに扮するマリア・カラスの表情で魅せる演技は一見の価値がある。特に彼女の目力は歌手出身とは思えないほどのインパクトで、クラウディア・カルディナーレの鋭い目つきを思い出す。メディアは呪術を操る魔性の女だが、イアソンに対する愛は純粋そのものだ。だが、それが逆にイアソンに裏切られた際に発生する憎しみが増幅していく要因となってしまう。メディアの愛を妨げた人間が静寂の中一人ずつ死んでいく様子が恐ろしい。 ギリシア神話を題材にしているが画面に映る風景はイスラム的な印象を受けるし、女性が身に纏う衣服はどこかインド風だ。それに加え、日本の古い長唄が挿入されていたりと東洋的な色合いが非常に強い。

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