ここから本文です

ザ・コーヴ (2009)

THE COVE

監督
ルーイー・サイホイヨス
  • みたいムービー 101
  • みたログ 279

2.29 / 評価:262件

解説

クジラの街、和歌山県・太地町の入り江(コーヴ)でひそかに行われているイルカ漁をとらえた衝撃のドキュメンタリー。1960年代の人気ドラマ「わんぱくフリッパー」の調教師リック・オバリーが、イルカが巨大ビジネスの餌食になったことを悔やみ、イルカの保護を訴えるため来日し、リックと一緒に行動する撮影隊は、漁の模様を隠し撮りで撮影。続々と白日の下にさらされるイルカの水銀問題、イルカ肉偽装問題、何よりもがき苦しみながら殺される大量のイルカの姿に言葉も出ない。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

美しい海岸線が広がる和歌山県太地町にある小さな入り江では、毎年9月になるとひそかにイルカ漁が行われていた。街を挙げて立入禁止にするほどの厳戒態勢の中、撮影隊はカメラを持ち込み、その実態を隠し撮りで撮影。そこには血で真っ赤に染まる海と叫び声を上げる大量のイルカたちの姿があった。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)OCEANIC PRESERVATION SOCIETY. ALL RIGHTS RESERVED.
(C)OCEANIC PRESERVATION SOCIETY. ALL RIGHTS RESERVED.

「ザ・コーヴ」編集という技術の怖さを見せつけるドキュメンタリー

 導入部は、以前話題になったフェイク・ドキュメンタリーの低予算映画「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」のように、恐怖映画のタッチを模している。

 この場面に(後で)かぶせた音声で監督は、本作の中心人物であるイルカ保護活動家リック・オバリーが「パラノイド(偏執的)」と最初は感じたと言っている。もちろん、監督はイルカ漁のあり方がオバリーの話を超えるものであるという方向で画面を作ってゆくことになる。

 この作品で見るべきは、編集という技術の怖さだ。この編集技術のレベルは相当なものだと思う。

 ドキュメンタリーと呼ばれる映画も劇映画と同様、音も含め編集によって徹底的に作り込まれるものだ。素朴な「事実」などそこにはない。「苦しむイルカ」のショットの次に出演者の 「涙」のショットを置く。それでひとつのメッセージになる。

 オバリーの話の巧さ(相当な役者だ)、相当な手間と予算をかけた隠し撮りの躁的なノリ。善良さ、謙虚さという名の傲慢さを感じるが、それを露呈させるのも映画だ。どのように断片的なショットを組み立てて、強いメッセージを成立させるか、その技術の見本として、この作品は多いに有効だろう。(大久保賢一)

映画.com(外部リンク)

2010年7月1日 更新

本文はここま>
でです このページの先頭へ