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BOX 袴田事件 命とは
2010年5月29日公開

BOX 袴田事件 命とは

1172010年5月29日公開

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3.0

今も変わらない不条理な国家の正体

苦く、悲しく、恐ろしく、重苦しい鑑賞になります。 高橋伴明監督作品にしては、抑え気味の演出で、淡々と描かれているように思います。製作陣は、それだけ冷静に何が起こっていたかを怒りを込めて描いているようです。 難を言えば、確かに裁判官の苦悩からの懊悩は分かるのですが、激しい演技ではなく、淡々と家庭のきしみを描いた方が、リアルだったかもしれません。 それにしても、権力側の都合で「事件を解決」「罪を裁く」ということの恐ろしさ、韓国の大統領権力による司法操縦が取りざたされていますが・・・この権力の自己都合、はたしてこの冤罪の時代、隣の韓国のお話でしょうか? 時の総理大臣の妻の名前を公文書から削除するため、公文書を改竄し破棄し、言うことをきかないものは自殺に追いやり、公文書改ざんの旗を振った張本人は、出世し、裁判にかけらても無罪になる・・・この日本の安倍政治の犯罪は、袴田事件の構図と何も変わっていないことに、司法の恐ろしいほどの権力への阿り、粘着性が、この国ではとても「無罪を勝ち取る」ことなどできないのだと、暗槓とさせられます。 袴田さんはお年を召され、時代は流れ、あたかも既に過去のお話となったかのように見えて、今すぐそこにある「国民の危機」であるのかもしれないと思わされます。 権力への警戒の警鐘を、心に刻むため、ぜひご覧ください。

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