ここから本文です

ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う (2010)

監督
石井隆
  • みたいムービー 113
  • みたログ 438

3.46 / 評価:206件

解説

石井隆監督と竹中直人が再びタッグを組み、二人の代表作である『ヌードの夜』を、約17年ぶりに復活させた愛憎劇。今回は『花のあすか組 NEO!』などで女優としても活躍中のグラビアアイドル、佐藤寛子をヒロインに迎え、どうにもならない深みにはまった男女の業を描く。本作の再演を熱望したという竹中は前作同様代行屋の男を熱演。新旧の俳優たちの白熱の演技合戦と共に、本作で新境地を切り開いた佐藤の体当たりの演技も見逃せない。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

何でも代行屋を営む紅次郎(竹中直人)は、れんという美少女から自分の命の恩人の多絵(佐藤寛子)という女性を捜してほしいと依頼される。彼が少ない情報からその足跡をたどっていくと、次第に彼女のあまりにも不幸な生い立ちが明らかになっていく。多絵には父親に暴行され、やがて風俗の世界に身を落としたという過去があり……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2010「ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う」製作委員会
(C)2010「ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う」製作委員会

「ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う」いつものように主演女優と観客に覚悟を求める石井ノワール最新形

 つねに主演女優に覚悟を求める石井隆監督だが、前作の「人が人を愛することのどうしようもなさ」の喜多嶋舞に続いて、今回の「ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う」で、悩み、追いつめられ、しかし、果敢に自己解放を成し遂げたのが、ヒロイン=れん役の元グラビア・アイドルの佐藤寛子だ。

 肉体すべてをさらけ出し、彼女は石井式ファム・ファタル最新形にけなげに必死に応えている。タイトルからもわかるように、映画は17年前の「ヌードの夜」の続編という形をとる。代行屋=紅次郎(竹中直人)にも当然のように老いが忍び寄っていて、竹中の老いと佐藤の弾ける肉体の対比が哀愁を生む。彼の事務所に、手書きポスターを頼りにひとりの女が訪ねてくる。富士山麓に散骨したが、一緒にロレックスも捨てたようだ。探していただけますか……。

 その女は、続けて、ある女性の捜索も頼んでくる。この依頼には当然のように裏があり、竹中はその罠におちつつ、ひとりの女のおぞましい過去とさらに悲惨な現在の境遇に向き合わされることになる。<散骨>という言葉は美しい嘘で、その男は母娘3人(大竹しのぶ、井上晴美、佐藤)によって保険金をかけられ殺された老人の解体死体であった。冒頭の浴室での解体シーンのパワフルとしかいえない描写はあえていえばまさに<映画的>な躍動がみなぎっていて、すばらしい。もちろん、ここだけで引く人は引く(笑)だろうが、そもそも観客も覚悟をもって臨まねばならない。(滝本誠)

映画.com(外部リンク)

2010年9月23日 更新

本文はここま>
でです このページの先頭へ