ここから本文です

玄牝 -げんぴん- (2010)

監督
河瀬直美
  • みたいムービー 70
  • みたログ 61

3.97 / 評価:38件

選択肢としての一つ。なぜこんな極論なのか

  • ぷよん さん
  • 2011年1月14日 2時43分
  • 役立ち度 11
    • 総合評価
    • ★★★★★

自然出産にこだわりを持つある産科医と、その産科医の病院に集まる妊婦たちを撮影したドキュメント作品。私は男性として生を受けましたが、出産できないという一点のみ非常に悔しく感じており、かなり興味のある内容でした。


『昔は出産は危険なものではなく、現代の出産がおかしくなったのは文化がおかしくなったからだ。医療を改善する前に、文化を改善すべきだ。』こんな主張がありました。前半賛成、後半反対。出産という一点のみを切り取れば、確かに文化を戻すのが最善の一手でしょうが、一度流れた時代を戻すことは容易ではなく、また世間はそんなことを望んでいません。あまりに了見が狭く、かなり残念な思い。


また、出産による生死を神様が決めることだと称し、現代医療はそれに抗うことだという話をされていましたが、あまりに時代遅れの発想に呆れてしまいました。治療や投薬で人の命を救ったら、それは即神の意志に反することなのか。体外受精や代理母という技術で、切望する夫妻に子供を授けることは罪なのか。子宮がん等で子宮を失った女性は母になることを望んではいけないのか。先端医療の是非をもっと深く問いたい衝動にかられました。


もし今後、帝王切開をしなければ妻の身が少しでも危なくなるのなら、私は寸分の迷いもなく帝王切開を望みます。妻が望む場面に出くわすなら、不妊治療に全面的に協力し、神が子供を授けるまで足掻き続けます。もちろん母体を借りて行うことですので、私の意見より妻の意志が優先されることは言うまでもありませんが。(ま、先に妻を見つけろよという話ですが)


途中少しそんな意見も出していましたが、まるで信仰宗教の集団のよう。カリスマ性の高い医師であることは間違いありませんし、出産の選択肢の中に昔ながらの自然分娩という素晴らしい手段があることは認めます。自身も選択したくなるほど魅力あるものを紹介してもらった思いはあります。ただ全面的には賛同しかねる作品でした。


自身の感性のまま、☆は3つ。決してこれが全ての最良ではなく、一つの選択肢を理解しにいくくらいの気持ちで鑑賞して頂きたいと思います。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • ロマンチック
  • 切ない
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ