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大いなる幻影 (1937)

LA GRANDE ILLUSION

監督
ジャン・ルノワール
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  • みたログ 240

4.10 / 評価:81件

これぞ本物

  • bar***** さん
  • 2017年1月21日 20時34分
  • 閲覧数 951
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

ジャン・ギャバン、そしてジャン・ルノワール。この映画に賛辞を送りたい。それは、非常に由緒正しい映画のように感じたからだ。

ぼくは1988年生まれだから、この映画の50年後に生まれたことになる。だとすると、ずいぶん縁遠い時代ということになる。そもそも第一次世界大戦といっても、漠然とした知識しか持っておらず、第二次世界大戦の前哨戦という愚かな印象にとどまっている。だけど、映画というものに触れるたびにそれが非常識中の非常識だと思うようになった。

この映画には人間しか出てこない。人間だ。役とか肩書きじゃない。それぞれの登場人物に、隠されていない独自の人間性が表現されている。こういう映画を見るたびに、自身の感性が磨かれ、人間としての深みが増していく気がする。

現代の映画と比べると、なんて貧弱な演出だろう。だけど我々視聴者は、本来紙芝居だって、真面目に聴くものだ。それが一枚の絵だろうと、深い想像力で世界を見出す。そうして映画にある「本物」をしっかりと取り出すのだ。

だとしたら本物とは何だろう。それははっきりとは言えない。ジャン・ギャバンの味のあるセリフかもしれないし、眼差しなのかもしれない。だけどこの映画には、人間が本来賞賛してやまないもの、ホイッスラーとか、ベラスケスとか、何でもいいが由緒正しいとされる絵を見たときに、心の中で生まれてくるような、世界が刷新されるようなすっきりした気持ち、それがある。反戦映画とか、そういう高尚なことを言う気はない。そもそもぼくは第一次世界大戦の「だ」の字も知らないんだから。だけど本来素晴らしいものなら絶対持っている、一度それを味わったら、ずっとその人の心に留まる、金にならない財産、といったものがある。それだけでこの映画を見る価値はあるのだ。

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