ここから本文です

人生万歳! (2009)

WHATEVER WORKS

監督
ウディ・アレン
  • みたいムービー 243
  • みたログ 971

3.68 / 評価:283件

ニューヨークに戻って来たウディ・アレン

  • yab***** さん
  • 2019年1月10日 22時39分
  • 閲覧数 266
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

 活動をロンドンに移して、ミステリー三部作を撮ったウディ・アレン。
 三部作とも脚本は相変わらず彼らしいと感じたが、どこかよそいきの感が拭えなかった。
 そしてこの作品で、ようやく彼のあの自虐的な毒舌が、ニューヨークを舞台に復活したのだ。
 懐かしくてちょっぴり小躍りしてしまった。

 自称元ノーベル賞候補の初老の男と、ニューオーリンズから家出してきた20代の女の恋。
 別れ話をする二人の会話が秀逸。

 いつでも貴方の力になるわ ただ私はまだ感じやすい年頃だし・・・やっぱりうまく言えない・・・

 私は大いなる理解と深く繊細な心で人を見抜いている
 信じてくれ 量子力学が理解できるんだ
 ウブなバトントラワーの心の動きはお見通しだ

 いかにもウディ・アレンらしい。本心は、”なんで俺を見捨てるんだ”なのに、これだけまわりくどい口調で自虐的ながら誇りを捨てきれない男の哀しみが、会話に滲み出ている。
 女性に不器用であることを認めるのが怖いばっかりに、偏屈という鎧をかぶって屁理屈を言いまくる。
 しかし、そこに人間っぽさと少年のようなうぶな心が垣間見られる。まさに帰ってきたウディ・アレンだ。

 最後に言おう あなたが得る愛与える愛、あらゆる幸せはつかの間だ
 あなたが存在しているのも”運”なんだ
 でも勘違いするな それは才能とは無関係
 だからこそうまくいくなら”何でもありだ”

 この最後の初老の男の言葉で、ウディ・アレンの健在ぶりが覗える。彼は、愛の不可思議に、そして愛の切なさに、そして愛の不毛に対してひたすら講釈し続けるのだ。それをやめようとしないのだ。
 講釈して理屈をつけても、ちっとも理屈通りにはいかない愛に対して。
 でも彼は、あえてその堂々巡りに挑戦し続ける。そこがとてもほほえましくて好感がもてる。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 未登録
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ