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サラの鍵 (2010)

ELLE S'APPELAIT SARAH

監督
ジル・パケ=ブランネール
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4.22 / 評価:411件

自らの負の歴史を正面から描いた傑作

  • ogi***** さん
  • 2017年3月29日 22時28分
  • 閲覧数 1255
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

「シラクはヴェルディヴの責任を認めたから勝利したのよ」
「ヴェルディヴ?何だい?」
「冬季競輪場ヴェルディヴに1万3000人のユダヤ人を強制的に集めてアウシュビッツに送った事件よ」
「その建物の写真はあるの?」
「一枚もないわ」
「不思議だな。記録魔のドイツ人にしては」
「ユダヤ人達を強制検挙したのはフランス警察よ」

「ヴェル・ディヴ事件
1942年の7月、ナチスはヨーロッパ各国でユダヤ人を大量検挙することを目的とした「春の風」作戦を計画した。フランスにおいては、ナチスの傀儡ヴィシー政権がフランス警察を動かし作戦を実行した。パリで9000人にも及ぶ警察官と憲兵が動員された。警察庁の記録によれば、7月17日の終わりには、パリと郊外での検挙者数は1万3152人で、そのうち4115人が子供だった。」(wiki)

フランス人がナチスのユダヤ人虐殺に手を貸していたと言う負の歴史を正面から描いた傑作。

フランス人の夫と結婚しているイギリス人ジャーナリスト、クリスティン・スコット・トーマスは昔、夫の祖父母が暮らしていたアパルトマンに残されたヴェルディヴ事件の悲劇を知る。胸を引き裂かれる様なサラの人生を辿る彼女の旅。

ストーリーテリング、演出、演技、撮影、全てが素晴らしい傑作だ。

先日、ミウミウ主演の「読書する女」アラン・レネの晩年のコメディ「風にそよぐ草」を観た。特にレネの作品には失笑するしかなかった。

そのまま撮りましたみたいなべったりした画面、訳のわからない脚本。笑えないギャグ。

ヌーヴェルヴァーグは映画を殺したのかとすら思った。だが、これはレネ個人の話。フランスには誰にでもわかる様に、深い悲しみを重厚な絵柄で、描き出せる若い映画監督が育っている事を知って希望を持った。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • 悲しい
  • 恐怖
  • 絶望的
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