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再会の食卓
2011年2月5日公開

再会の食卓

APART TOGETHER

962011年2月5日公開

mag********

4.0

わからないことだらけなのに、惹かれる。

観終わって不思議な感じがした。 それは決して嫌な感じではない。 国共内戦の後、1949年に蒋介石に率いられて台湾に逃れた国民党の元兵士が、 数十年ぶりに上海の元妻の元に帰ってくるというストーリーならば、 本来もっと政治的な生々しさがあって然るべきだと思うのだが、 何かこの映画、浮世離れしているのだ。 まず戸惑ったのは、この映画が舞台としているのは「いつ」かということだ。 リニアモーターカー(2002年開業)が走っているし、 台北101(2004年竣工)よりも高いビルが出来るとバスガイドはいうし、 孫のナナは見た目最新の携帯電話を使ってるし。 どう考えたって2005年よりあと。 つまり国民党が上海から逃れてから、55年以上が経過していることになる。 ちょっと経ちすぎだよねw。 その辺で考えると、この作品、リアルというよりは、 歴史のシチューションは、「借りただけ」じゃないかなって気になってくる。 もうひとつ浮世離れしているのは、今の夫のルーだ。 自分の妻が「愛はない」と言い放って、元夫と台湾に行くと言い出してるのに、 まったく怒ることもなく(あとでちょっとキレるが)、すぐに許しちゃう。 しかしなぜかあまり違和感はない。う~ん。 あと演出がかなり演劇的な気がした。 長回しが多かったり(老人3人が食卓で歌うシーンは秀逸!)、 セリフのタイミングを間違えて言い直しているテイクも、 あえて使っている(そういうのが何箇所もある)。 ライブな感じを生かしたかったのか…。 いろんな解釈ができて、わけわからんという人もいると思うんだけど、 オレは全然飽きずに、なぜか楽しめた。 何がいいたい映画かと訊かれると、う~んよくわからんがw。 ひょっとしたら監督は、数十年の時を乗り越えて、 家族よりも大事に思える愛もあるのでは…といいたいのか。 それとも近代化していく中で、家族の結束が崩れていくのを訴えたいのか。 時代が変わり家族が変わっても、人は食べるものを食べて、 元気に生きていかなければならないと観るものを励ましてくれているのか。 ぜひ自分でこの作品を観て、確認して欲しい。

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