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再会の食卓
2011年2月5日公開

再会の食卓

APART TOGETHER

962011年2月5日公開

dir********

5.0

思いやりに溢れた中国映画

「中国映画」という時点で敬遠する人もいるかもしれないが、バカにしてはいけない。 相手を思いやる気持ちに溢れた温かなヒューマン・ドラマだ。 「人情」というイメージから遠そうな中国だが、見事に描き切っている。 国民党・共産党の対立、戦争の歴史で台湾に逃れた国民党。大陸で猛威を奮った共産党。 しばらく絶交状態にあったが国交回復し、その昔に別れ台湾に行った夫と 今は別の家庭を作った妻が再会し、新しく二人の人生をやり直そうとするが 残された現在の家族はどうするか…というストーリー。 この残された現在の夫がなんとも切ない。典型的な「優しすぎて損をする」 タイプなのだが私自身もそうであるため感情移入して泣いてしまった。 非常識な申し入れを相手の気持ちを尊重して受け入れるその姿に心打たれた。 ただし、この感情の機微を読み取るのは他人の気持ちを推しはかるのが 苦手な人には難しいだろう。そういう意味では若い人向けではない映画だと思う。 「大人向け」どころか「老人向け」でさえあると思う。 現在の夫の葛藤する姿をもっと描いてほしかったことや ラストがスッキリしない微妙な終わり方だったなど 不満な点もあることにはある。 それでもやはり中盤では涙が止まらなくなるほど秀逸な映画であった。 思いやりに溢れたストーリーもさることながら、中国の文化や風土にも 触れられ、最近学んだ中国の歴史のおさらいもできた。 中国を勉強している私にとっては得るもののとても大きい映画であった。 ただ、見る人は選ぶんだろうな。

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