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一枚のハガキ
2011年8月6日公開

一枚のハガキ

1142011年8月6日公開

sha********

4.0

戦争という日常

戦争を体験した人にしか語れない”戦争という日常”だと思う。 戦後世代が描く戦争はどうしても「永遠の0」のようなドラマティックな展開になりがちだが、本当の体験者は戦争をドラマチックには語らない。 その後数十年を生き抜いて、戦争もまた過ぎ去った日常のひとつであったと、ただ淡々と語るのみである。 確かに、今風ではないスローな展開だが、ひとコマひとコマをゆっくり剥がすように丁寧に撮影された映像は、余計なものを徹底的にそぎ落としたシンプルさを感じた。 新藤監督の映像から何を感じるか、感じ取れるか、観客の技量が求められる映画かもしれない。 百の齢を重ねた人が振り返った日常は、やはり戦争だったのだろうか。 それでも終幕に黄金の実りを描いたのは、新藤監督の人生への賛歌か。

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