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まほろ駅前多田便利軒 (2011)

監督
大森立嗣
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3.54 / 評価:846件

解説

『風が強く吹いている』も映画化された三浦しをん原作の直木賞受賞小説を、『ゲルマニウムの夜』『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』の大森立嗣監督が映画化したユーモラスで温かい人間ドラマ。瑛太と松田龍平が主人公の便利屋を演じ、ワケありの客たちとの出会いとエピソードをつづってゆく。共演は、片岡礼子や鈴木杏、麿赤兒など個性豊かな実力派俳優たち。人間のこっけいさと生きることの幸せを、じんわりと浮かび上がらせる大森監督の手腕が光る。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

ある年の正月。東京郊外に位置するまほろ市で便利屋を営む多田(瑛太)のもとに、ひょんなことから同級生の行天(松田龍平)が転がり込んでくる。自称コロンビア人の娼婦(しょうふ)ルル(片岡礼子)やヤバいアルバイトに手を出す小学生の由良(横山幸汰)など、二人は便利屋稼業を通して奇妙な客たちの人生に深くかかわっていく。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2011「まほろ駅前多田便利軒」製作委員会
(C)2011「まほろ駅前多田便利軒」製作委員会

「まほろ駅前多田便利軒」一人の人間の心を二人の男の行動で表現したような新しいバディムービー

 自分勝手に行動する男と、ボヤキながら尻ぬぐいをしていく男。バディムービーでお馴染みのこんなコンビに似ているようで、実はかなり違うのが「まほろ駅前多田便利軒」の二人だ。確かに多田は常識の線を守って他人の生活に立ち入らないし、行天はそんなことはお構いなしにやりたいように行動する。だが決定的に違うのは、行天の行動を見ていてイライラさせられないところだ。むしろ、彼のズバリ言動が、多田に見て見ぬフリを許さないというか、やるべきことをやらせている。だから二人を見ていると、一人の人間の中にあるふたつの要素だと思えてくるのだ。

 人によって比重は違うが、誰にでも多田的部分と行天的要素があるのではないか。常識の仮面に隠れて他人事を決め込もうとする時に、それでいいのかと異議申し立てをするもう一人の自分がいるのではないか。それは誰でも自分の中に変革の可能性を持っているということ。この映画を見て心が温々(ぬくぬく)してくるのはそのためだ。

 親に愛されなかった行天と、子供を愛したかったのに許されなかった多田。便利屋の雑多なエピソードが、二人の過去にフォーカスし、ドラマのベースに親と子の関係が見えてくる展開も素晴らしい。チンピラの山下(柄本佑)の顛末で希望はあると見せてくれるのも嬉しいが、原作にある赤ちゃん取り違えエピソードも感動的なので、それも入れて欲しかった。それとも、続編用にとっておいたのか。瑛太と松田龍平はベスト・マッチ。(森山京子)

映画.com(外部リンク)

2011年4月21日 更新

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