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少女たちの羅針盤 (2010)

監督
長崎俊一
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3.34 / 評価:114件

三文芝居。少女たちを殺したのは、脚本。

廃墟となったホテルでネットシネマの撮影をする女優。
台本が急遽変更になっていたが自分だけ知らなかった。
何か違和感を覚える現場で監督が言う。
「あの羅針盤のメンバーだったんだよね」
4年前、メンバーの一人が死亡したことで解散した女子高生4人組の劇団だ。
4年前に何があったのか。
彼女は誰を殺したのか。

という物語なのだがこの冒頭の場面に「仕掛け」がある。
この女優の顔が全く見えないようになっているのだ。
実に安っぽい演出だ。

物語は学校の演劇部を飛び出した成海璃子が友人2人、他校の忽那汐里とともに劇団「羅針盤」を立ち上げるところから回想される。
ストリートから始め話題を集め、コンクールで喝采を浴びるが、ある事件で1人が死んで解散。
誰が殺され、誰が殺したかということで引っ張るお話なのだが、非常に残念なデキだ。

何より脚本がひどい。
成海璃子、忽那汐里と言えば演技力のある実力派少女女優である。
その彼女らが三文芝居を演じてしまう。
もちろん劇中劇のことではなく本編のことだ。

どうでもいいシーンがダラダラ描かれ、心理を描くところも大仰なセリフに頼ってしまう。
いくら実力があってもこんな脚本ならば、その魅力も死んでしまうというもの。

ところが終盤、コンクールに出場を決めるあたりから、なぜかよろしくなる。
互いの気持ちが少しずつズレ始め、それぞれの悩みが浮き彫りになっていく。

ここから脚本家がチェンジしたか?なかなかよろしいではないか、と思いつつも、あぁそれでも結局あの安物サスペンスの場面になっちゃうんだよなぁ・・・と思ってしまう。
そしてその点は予感を裏切らずに、やっぱりそんなものかという謎解きだ。

何か予想以上の面白さや見どころはあるかと思いつつ鑑賞したが、やはり謎解きに軸足を置いたままの作品。
少女から大人へと成長する多感な時期に、彼女たちの覆う喪失感を描いたドラマを軸にしていれば、かなり評価も変わっていただろう。
姑息で安っぽい演出と下手な脚本が実に残念。
予想以下の残念作品だった。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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