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少女たちの羅針盤 (2010)

監督
長崎俊一
  • みたいムービー 35
  • みたログ 243

3.34 / 評価:114件

みんな頑張ってた、ただそれだけ。

  • ぷよん さん
  • 2011年5月19日 1時28分
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

大満足の『サウンド・オブ・ミュージック』から40分、劇場を移動し本作を鑑賞。平日昼の回ですので客入りが少ないのは仕方ない時間帯ですが、10名を切っていました。


美女4人を揃えた劇団がすれ違いによって瓦解していき、ついには殺人事件に発展。女と女の醜い争いでドロドロしたものを期待していましたが、完全に肩透かし。爽やかな青春モノを作ってみたけど纏まらなかったので無理矢理サスペンスを加えました程度の作品に仕上がってました。


冒頭、撮影のため廃墟のビルに入る女優の姿で幕を開けます。しかし、この撮影現場何かがおかしい。台本は書き直され、先が見えない状態でしか渡されない。不気味なメッセージが次々に女優の元に届けられ、観客はこの女優が殺人事件の犯人だと植え込まれます。ただ顔が全く見えないよう撮影され、誰が犯人役なのかわからない。誰が死ぬのかもわからない状態で、想像しながら展開していくことになります。


さて物語は切り替わり、過去に遡って演劇に熱中する少女たちの日常を綴っていきます。演劇部に嫌気がさし、自分たちの劇団を立ち上げる4人。各自の名前の中に東西南北の文字が入っていることに注目し、つけられた名前が羅針盤。


HPを立ち上げ、脚本を描き稽古に励む彼女たち。一生懸命さは上手く描かれていましたが、成功の要因が決定的に欠如したままどんどん人気が出ていきます。何故か路上で演劇していたら観客が集まってきますが、演劇という特性を考えたら極めて異常な演出。途中から鑑賞したら普通面白さは半減しますし、半減してもなお素晴らしいと言わしめるほどの力は感じず。ここを掘り下げて青春モノ一本勝負にできなかったところが、所詮フィクションだったというところでしょうか。


口コミで話題になった彼女たちは地元の芸術祭に出演することに。出演条件が2万円払って、さらにチケットを売り捌くというハードルなのですが、この部分の努力は一切見えないまま出場してしまいます。で、劇中劇。平台ではあるものの大型のセットがいつの間にか設えられ、見事なまでの照明が彼女たちを照らします。4人組の劇団のはずでしたが、照明係は誰が務めてくれたのでしょう?


ま、都合よく成功したのはいいとして、劇団を解散に持っていく術がないため、唐突に死人が登場します。そしてそのまま真犯人の追求で幕を閉じるのですが、2時間ドラマの船越英一郎の方が上手く締めてくれるってほどの出来。適当レベルで真犯人を仕立て上げ、無理矢理自白させ解決させるという三文芝居を見せられます。


サスペンスならサスペンスで、もっと濃い確執を描いてほしかったし、青春モノならもっと現実的な努力の姿を描いてほしかったところ。どっちつかずの作品で、全く満足することはできませんでした。演じた少女たちの頑張りに☆3つ、脚本と監督には☆0です。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 不思議
  • パニック
  • 恐怖
  • 絶望的
  • 切ない
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