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Destroy Vicious デストロイ・ヴィシャス
2011年3月5日公開

Destroy Vicious デストロイ・ヴィシャス

1202011年3月5日公開

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5.0

ネタバレ声を逃すな!

マイミクの出演者さんにお誘いを受け、監督自らが手配された試写会に行って来た。 2年ほど前に、この映画の撮影を撮影をしているという話を聞き、それ以後編集に時間が掛かっているようだと話を聞いていたので、完成品を観られるというのはたいへん嬉しい。( ̄ー ̄人 マイミクさん数人がエキストラでも出演されていて、ちらちらと、『間違って別の組のヤクザをたくさん殺しちゃったチンピラが、耳の聞こえないパンクロック少女と出会うことで自分の存在を感じ取る』という風にストーリーの話を聞いていたので、てっきりVシネマ的チンピラやくざ映画なのかと思っていた。 確かに、ストーリーの冒頭はその様に話が進む。 しかし、話がどんどん進んでいくと、パンクロックの世界を、シュールで幻想的な絵で表現しているという事に気付かされるはずだ。 映画監督というのは、『絵を作りたい監督』、『絵と音楽を組み合わせたい監督』、『演者を配置したい監督』というのがあるのだが、この島田監督は『音を絵にしたい監督』なのではなかろうか。 それ故に、やくざの組長役である大塚明夫さんに一番多いセリフを科し、しかもそのよどみない声を真正面から撮るというスタイルを取っている。大塚さんに取っては、当たり前っちゃ、当たり前なんだろうが、これだけのセリフを身体ごと表現できる大塚さんには、ウルトラマンの警備隊隊長役とかやって欲しいなぁ。 また、耳の聞こえないパンクロック少女であるマリアが発する声は、耳の聞こえない人が発する声として完璧に近いのではないかと思わされた。例えば、目の見えない人の演技をする時、目をつむって耳を音のする方へ傾ければ、それで演技となる。しかし、耳が聞こえなくて言葉を発するというのは、演技として顔を目いっぱいに使わなくてはならないので、たいへんなんじゃないかと思うわけだ。これを演技としてしっかりとやっていた松本さゆきさんは、ただのグラビアアイドルとして見るにはもったいない。今後も良い作品にめぐり合うことを願ってやまない。 それに、バンドメンバーの余命少ない(?)サトコ役の森若香織さんは上手かったなぁ。台詞回しとか、絵に入るタイミングとかではなく、場面に対して声のトーンをどこに置くのかという事に関しては秀逸だったですよ♪ 映画の冒頭で、チンピラの新見と舎弟(?)が破門されてから、この二人のロードムービーとして話が進むのかと思ったのだが、マリアの家族を取り上げたことで、狂言廻しが誰なのかがボケてしまった気がする。1970年代のカルト映画【ビンク・フラミンゴ】の様に、濃ぃい演者を配置するなら、狂言廻しの役者さんの視点だけは決めておく方が良いと思う。 しかし、これだけシュールな音声の世界を作り上げる力量があるなら、島田監督には是非、どおくまんプロ原作の『暴力大将』なんかを実写化して欲しいと思う一休であった。

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