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ラビット・ホール (2010)

RABBIT HOLE

監督
ジョン・キャメロン・ミッチェル
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4.04 / 評価:466件

大きな石が小さくなるその日まで

  • 一人旅 さん
  • 2018年11月13日 22時09分
  • 役立ち度 9
    • 総合評価
    • ★★★★★

ジョン・キャメロン・ミッチェル監督作。

最愛の一人息子を亡くした夫婦の苦悩と再生を描いたドラマ。

2007年にピューリッツァー賞戯曲部門を受賞したアメリカの劇作家:デヴィッド・リンゼイ=アベアーの同名戯曲をジョン・キャメロン・ミッチェル監督が映画化したもので、主演を務めたニコール・キッドマンが息子の死に揺れる主人公を名演しています。

最愛の一人息子を交通事故で亡くした夫婦の苦悩と再生の日々を丹念な心理描写をもって真摯に見つめたドラマで、息子の死に対する夫婦それぞれの向き合い方が対照的に示されていきます。息子の痕跡や想い出を家の中に残したまま前を向いて生きていこうとする夫に対して、妻は息子が残した物を捨てられるだけ捨ててしまいます。息子の痕跡や気配を感じ取ることにすら耐えられず、“忘れる”ことで悲しみを乗り越えようとする妻と、息子の死を受け入れた上で前を向こうと努力する夫。向き合い方は違えど、お互いに息子の死という辛い現実に何とか対応しようと努めている点では共通しています。

そして、妻は息子を運悪く轢き殺してしまった高校生を街中で偶然見かける。やがて二人は公園のベンチで時々会ってお話しするようになります。ダルデンヌ兄弟の『息子のまなざし』を想起させる、加害者と被害者遺族の微妙な交流――。
息子を死なせた高校生と会ったとしても死んだ息子は決して戻らない。それでも何かしらの答えを求めて二人は些細な交流を重ねていく。この時の妻の心理がとても痛切で胸が締めつけられる思いがします。

最愛の息子を亡くした夫婦が悲しみを毅然と乗り越えるのではなく、静かに受け入れた上で前を向いていく過程を丁寧に見つめた再生ドラマ。主演のニコール・キッドマンの繊細な演技が素晴らしいですが、夫を演じたアーロン・エッカートの熱演も同様に輝いています。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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