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メアリー&マックス (2008)

MARY AND MAX

監督
アダム・エリオット
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4.15 / 評価:140件

解説

オーストラリアに暮らす少女とニューヨークに住む孤独な中年男性が、文通を通して20年以上にわたりきずなをはぐくんでいく様子を描いたクレイアニメーション。第76回アカデミー賞短編アニメ賞を受賞し、本作で長編デビューを果たすアダム・エリオット監督が、1日に4秒しか撮影できないコマ撮りの手法で独自の映像世界を撮り上げた。声優陣には『リトル・ミス・サンシャイン』のトニ・コレット、『カポーティ』のフィリップ・シーモア・ホフマンら豪華キャストがそろう。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

メルボルンに暮らす8歳の少女メアリーは、ある日アメリカに住む誰かに手紙を送ろうと思い立ち、電話帳から選び出した人物に手紙を書き始める。そしてニューヨーク、人付き合いが苦手で一人孤独な日々を送っていた中年男マックスのもとに、オーストラリアから一通の手紙が届く。それを機に、メアリーとマックスの2つの大陸をまたいだ20年以上にわたる交流がスタートする。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2008 Screen Australia, SBS, Melodrama Pictures Pty Limited, and Film Victoria
(C)2008 Screen Australia, SBS, Melodrama Pictures Pty Limited, and Film Victoria

「メアリー&マックス」人を受け入れることの難しさと拒絶することのたやすさ

 オーストラリアから新しい才能が出てきたと噂されていたアニメーション監督アダム・エリオットの長編デビュー作である。

 だが彼に、ニック・パーク(「ウォレスとグルミット」)のようなかわいさや素直さを求めてはいけない。表現こそユーモラスだが、物語はかなりビター。というのもシュールさを追求するクレイアニメでは珍しく、エピソードの数々がとても現実的なのだ。それゆえファンタジーのような大胆な展開もなく、中盤ではありふれた展開に間延びも感じる。しかしリアルだからこそ20年にわたる物語において、人との関係は作るものではなく育むものだというテーマが切実に浮かび上がってくる。メアリーとマックスは、人を受け入れることの難しさと拒絶することのたやすさの間で揺れ続けるのだ。

 コミュニケーションの難しさについて描いた映画は多いが、この作品の素晴らしさは、育むという点に重点を置いたことだろう。人は幸運が天から降ってくるのを待っているようなところがある。だが自閉症のマックスは人とコミュニケーションをとるというリスクを冒して初めて、幸せや楽しさもまた友情と同様に人と育んで得られるものだと知る。

 誰もがわかっていながらなかなか認められないこの事実を、マックスの部屋の様子で見せたラストシーンは圧巻。感動というよりも、人の内側に溜まったものをデトックスしてくれるような映画である。(木村満里子)

映画.com(外部リンク)

2011年4月21日 更新

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