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戦火のナージャ
2011年4月16日公開

戦火のナージャ

UTOMLYONNYE SOLNTSEM 2/BURNT BY THE SUN 2: EXODUS

1502011年4月16日公開

やふたろう

1.0

【自粛】いまの日本には必要のない作品

芸術的には優れた作品であっても、TPOを間違えると却って評価を落とさざるをえない気分になる。平時であれば何のことはないが、この時期に2時間半、ネガティブでクルーエルな殺戮シーンを見せ付けられて我々は何を思えばいいのか。 それにしても不親切極まりない。大多数の観客はロシア語をしらない。だからこそ重要であるはずの日本語字幕は白いバックにかぶり判読不能。アンスパシーバ(+_+) 時間軸も混乱の極み。1941年3月から1943年に飛んだかと思いきや、1941年10月の回想シーン。それが終わると今度は1941年6月になっている。 蝶々が所々に飛んできて、暗い気持ちを少しだけ救ってくれる。でもそれだけだ。 3.11で人並み以上のショックを受けた方は決して観てはならない。極論かも知れないが上映自粛に踏み切った『ヒアアフター』『唐山大地震』よりも救いのない作品だ。 この映画の英題は『burnt by the sun 2』つまり『太陽に灼かれて』の続編。 しかも本作にはすっきりした結末がなく“1942年編”というエピソード3が作られてしかるべき長編大作のような印象を抱く。日本という国が落ち着きを取り戻すことが出来たときに改めて『太陽に灼かれて』~『戦火のナージャ』さらに『最終章』を一挙公開するのがデリカシーというものだろう。 この作品の芸術的な評価は否定しない。しかし安易なキャッチコピーで“観てはいけないストレスフルな人々”をも呼び込むPRだけは自重していただきたい。 評論家連中はこぞって、この“名作”に対して推薦文を書くだろう。だからこそ、あえて★1. 三部作(?)が出揃ったら、改めて高い評価を加えたい。

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