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戦火のナージャ
2011年4月16日公開

戦火のナージャ

UTOMLYONNYE SOLNTSEM 2/BURNT BY THE SUN 2: EXODUS

1502011年4月16日公開

ななし

5.0

ネタバレ父と娘

まず驚いたのが、この映画の父娘は実の親子だったんですね。 監督であり主演の政治犯コトフ(元大佐)とナージャ(役名も本名もナージャとは監督ミハルコフの特権乱用の気もしますが)がホントの家族と知って観てたら、前作「太陽に灼かれて」の印象も変わってたかもです。前作は娘のためだけに作った映画だったと言ってもいい映画でしたからね。 どうやら、この映画の評価は一般的に低いようですね。 私は、途中から非常に良作だと思ってのめり込んで観れましたが。 ハリウッド映画に慣れてしまった人にとっては、この映画のようにひとつの逸話を必要以上に丁寧に(ある意味しつこく?追求しすぎ?)描写する映画に、結論を早く出して次に行ってくれって気持ちになるのかもしれませんね。 前作を観た者にとって10年経って成長したナージャは懐かしい幼なじみに会ったような、同じく主演のミハルコフは収監され渋さが増したような、KGB役のオレグ・メンシコフも悪役として凄みが増した様子など、時の流れを感じることが出来る配役での見どころもありました。 しかし、ロシアの大作と言うだけあってスケールがデカイ(と言うより広い)。 かつて大佐であったコトフを政治犯に仕立てたKGBのティエフはスターリンからその不正を疑われ、銃殺されたはずのコトフが生きていることを知り、ナージャを実の娘にしたことと合わせて窮地に追い込まれることに焦ります。 思わぬ戦禍に巻き込まれ、父と娘の美しい思い出だけを胸にひたすら会いたいと言う想いで生き抜くふたり。過酷な社会情勢、戦争で痛ましい現実が希望を奪おうとしますが、ふたりは幸運もあって生き延びて行きます。 ラストの終わり方は、唐突で面食らった感がありましたが、3部作への伏線としてみるべきでしょうかね。ラストのナージャに胸をさらけ出す演出にはミハイルコフとナージャの どんな話し合いがあったのだろうかと少し興味を持ちました。 この続編も完成しているらしいですが、ミハルコフ監督の特権乱用的に映画を使って公然と実の娘との親子愛を表現する完結を見届けたいです(好意的な意見です。日本やハリウッドでは有り得ないでしょうから) ロシアの映画製作の事情はよく知りませんが、暇つぶしだけで終わらせないような、こういう映画ならもっと観たいと思いました。

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