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マーラー 君に捧げるアダージョ
2011年4月30日公開

マーラー 君に捧げるアダージョ

MAHLER AUF DER COUCH/MAHLER ON THE COUCH

1022011年4月30日公開

kih********

4.0

作曲家にも精神分析が必要でしたか

 マーラーの作品は取っ付き難い。幸い、その伝記風のDVDがあったので、ま、入門解説書のつもりで観た。そして分かった。偏狭な音楽好きなだけの私には、マーラーは近付き難い。  精神分析の権威フロイトが出て来る。作曲家マーラーは精神分析医のフロイトに相談をする。今でいうカウセリングだろう。音楽家でも画家でも、カウンセリングを受けるのか。  マーラーについては無知だが、フロイトには多少の知識がある。それで私には、フロイトの治療を受けたマーラーということになってしまう。しかし、そんなことってあるのだろうか。  有名な音楽家の場合(研究書、伝記、映画などで見る限り)、愛に生きながら、求愛・失恋・浮気・不倫の行動が大胆で、精神的振幅が激しい。彼らの場合、それが作曲の意欲にもなりモチーフにもなるものらしい。精神・神経科には行かない。そういうものだと思っていた。しかし、マーラーの場合は違っていた(これは予断と偏見の最たるものだろうけど)。  精神分析が無用というのではない。カウンセリングが無力というのでもない。が、精神科の治療を受けつつ作曲ができるのか、というのが素朴な疑問なのだ。  私には楽しい器楽曲があればいい。高度の精神性を要する作品は苦手だ。バロック音楽が鳴っていればご機嫌だ。そういう音楽は私にとってのセラピーでありカウンセリングである。音楽家が精神科に通うということは、私には理解できない。

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