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サンザシの樹の下で (2010)

山[木査]樹之恋/THE LOVE OF THE HAWTHORN TREE

監督
チャン・イーモウ
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  • みたログ 328

4.07 / 評価:171件

見事に持って行かれたラスト。ロール終り迄

  • sol***** さん
  • 2020年10月23日 12時53分
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

余韻にしばらく浸れたのはエンドテーマもまた見事に調和していたからなのだろう。

中国文革時代の非常に困難な時代に〝プラトニックな純愛”を貫いた若い男女の物語。
以前に文革関係を扱った「延安の娘」という邦人監督ドキュメンタリー映画を見ていたこともあり、本作の舞台背景にもすんなり入っていけたのはポジ要素。

どう言えばいいのだろう、全ての要素が高次元にバランスしていて「んっ?」と引っ掛かる場面がなく、こちらも少しずつ心情が引き込まれながら映像と劇がスムーズに展開していく。

唯一、毛沢東と共産党を称揚する舞踏歌曲を見た時は一瞬ギョッとなるも、それこそが時代背景を強く印象付ける象徴的な描写と冷静に理解。(ここで中国共産党プロパガンダ映画とレッテル貼りをするのは早計に過ぎるだろう←そうレッテル貼りしそうになったのは俺なのだが笑)

実は二人が一線越えをするのではないかとちょっとだけ冷や冷やしていたのだが、そうならなかったことでこちらの共感性も維持できたのだろうと思われる。
ヒロインの親友が妊娠・堕胎した痛々しいエピソードが対比的に描かれることで、主役二人の純愛性を際立たせるという効果は大きかった。

※「延安の娘」は近衛兵男女の禁断の恋で生まれた子供の過酷な人生を追跡したものなので、本作で描かれた妊娠・堕胎または秘密出産のケースは数え切れないほどだったのだろう。

ラストに関してはまんまとしてやられたが、貯めに貯めての一気の涙解放という感じだったので素直に感動できましたよ。これが邦画にありがちな徐々に嫌らしく高めていくようなお涙強要の機械的演出だったなら腹を立てていただろうけれど。

ヒロインに関してしばらく前に見た「シチリアの恋」では魅力がないと酷評したが、本作では彼女以外に適役はお思い浮かばないような感じ。
すごく美人とか肉感的過ぎてはではちょっと本作の世界観は成立しなかったように思われる。
「か細い可愛らしさ」の彼女こそ本作に必要なパーツだったのだなぁと深く納得。

ともかくいい映画でした。オール五つ星

詳細評価

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