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ミラル (2010)

MIRAL

監督
ジュリアン・シュナーベル
  • みたいムービー 81
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4.02 / 評価:41件

解説

孤児院で育ったパレスチナ人少女ミラルの目を通して、イスラエルとパレスチナの激動の歴史、そして紛争のさなかで孤児たちを育てた女性の姿を描く感動ドラマ。『バスキアのすべて』『潜水服は蝶の夢を見る』のジュリアン・シュナーベルがメガホンを取り、パレスチナ人ジャーナリストの実話を基に作品を作り上げた。『スラムドック$ミリオネア』のフリーダ・ピントがミラルを演じるほか、『シリアの花嫁』のヒアム・アッバスや『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』のウィレム・デフォーが共演。平和の尊さを感じると共に、荒涼としているが美しい光景が深く印象に残る。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

1948年のイスラエル建国直前。路上にうずくまる子どもたちを見かねたヒンドゥ(ヒアム・アッバス)は、子どもたちを育てることを決意。孤児院の子どもたちは増えていき、母親を亡くしたミラル(フリーダ・ピント)も連れてこられた。1987年、17歳になったミラルはイスラエルに蜂起したパレスチナ人によるインティファーダに参加。しかし、警察に連行されてしまい……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)PATHE - ER PRODUCTIONS - EAGLE PICTURES - INDIA TAKE ONE PRODUCTIONS with the participation of CANAL + and CINECINEMA A Jon KILIK Production
(C)PATHE - ER PRODUCTIONS - EAGLE PICTURES - INDIA TAKE ONE PRODUCTIONS with the participation of CANAL + and CINECINEMA A Jon KILIK Production

「ミラル」歴史の奔流に押し流されつつも強く生きた4人のアラブ系女性たち

 1948年のイスラエル建国を機にエルサレムを中心とするイスラエル/パレスチナの地に堰(せき)を切るかのように押し寄せた歴史の荒波を、世代やバックグラウンドの異なる4人のアラブ系女性たちの生涯を通してつづる。ユダヤ人国家の建国は、それまで他の民族と同地で共存していたアラブ系住民にとって受難の開始を意味する。

 ヒロインとして最初に登場し、物語全体を覆う家屋の柱や屋根の役割を果たす裕福な家の女性ヒンドゥは、独立戦争の際にユダヤ民兵組織に親を殺害されたアラブ系の孤児たちを救い教育を与えるべく私財を注いで学校を設立、彼女の庇護の下に活発な女性に育ったミラルは、87年に勃発したアラブ系住民によるイスラエルへの抵抗運動、“インティファーダ”に身を投じる……。

 ユダヤ系アメリカ人であるジュリアン・シュナーベル監督にとって、個人史的な感情を投影せざるをえない難しい題材であったに違いない。エリック・ゴーティエによる見事な撮影もあって、臨場感を大切にした彼の美学的スタイルが、極めて特殊でシリアスな題材を普遍的な“面白さ”の次元へと巧妙かつ力強く昇華させた。

 自分たちと無縁の場での政治判断に基づく歴史の奔流に押し流されつつ、交錯や分離、継承を繰り返す、それぞれに強い意志を持つ4人の女性たち……。その生涯の軌跡をリレー形式で追うことにより、映画それ自体が感動的な一本の川の流れと化すかのように演出されており、僕ら観客もその流れに冒頭から一気に飲み込まれてしまう。(北小路隆志)

映画.com(外部リンク)

2011年7月21日 更新

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