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タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密
2011年12月1日公開

タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密

THE ADVENTURES OF TINTIN: THE SECRET OF THE UNICORN

1072011年12月1日公開

Delta888

5.0

インディ・ジョーンズ(フルCG版)

スピルバーグ監督初のCG映画とのことですが、フルCGだからこその生身の人間では不可能なやりたいことをすべてやり尽くしたような大変満足感のある映画になっています。 『タンタンの冒険』は未読、主人公一味のキャラクター設定のみ認知している状態で当時の映画館で視聴。久しぶりに見直したくなって二回目の視聴となりました。Wikiの情報なので情報の信憑性は薄れますが『レイダース/失われたアーク《聖櫃》 』の頃から構想が出ていたそうで、30年越しにそれが実現されたとのこと。その期間もあってかスピルバーグの本気が感じられます。 まずCG技術には脱帽しました。精密なグラフィックはとても2011年のものとは思えず、同年代のCG映画を圧倒、現代のピクサーにも張り合える代物です。肌の質感なんて凄まじい出来栄え。写実とカートゥーンの中庸なデザインも不気味の谷に入ることなく、リアルな世界に自然に取り込めています。 アクションが本当に素晴らしく、CGだからこそできる爽快なものが仕上がっています。ディズニーもドリームワークスも写実的な戦いは登場しないので、CG作品でこうもビンでぶん殴って蹴り飛ばして叩き落とす様子が見られるのは新鮮。『インディ・ジョーンズ』らしく環境や設置された小道具を用いた多彩なアクションは、まさしく求めていたそれです。慌ただしく陸海空と複数の地域を動き回るのでマンネリ化せず見られます。後半の2分以上に渡るダムの「ワンカット」はアニメ史に残る演出。手描きアニメとは違って場面構成の誤魔化しがほとんど通用しないので、綿密な構成がなきゃ実現しない圧巻のシーンです。 原作は60ページほどの子供向けの漫画であり、さらに三部作の予定だったそうで、ストーリー展開の伸び切った雰囲気、「ここで終わり?」という感情は否めないです。ただそれを大きく超える映像美があります。 ジョン・ウィリアムズの音楽、クラシックな舞台と誇張された打撃音、子供向け映画として侮ることなかれ、大人も十分楽しめる『インディ・ジョーンズ』風伝統的アクション映画です。

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