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上映中

少年と自転車 (2011)

LE GAMIN AU VELO/THE KID WITH A BIKE

監督
ジャン=ピエール・ダルデンヌ
リュック・ダルデンヌ
  • みたいムービー 228
  • みたログ 634

3.56 / 評価:251件

全ての大人は親である。

  • pan***** さん
  • 2013年6月25日 8時51分
  • 閲覧数 774
  • 役立ち度 10
    • 総合評価
    • ★★★★★

児童相談所で暮らす12歳の少年シリルは
そのうち迎えに行くと言った
父親の言葉を信じて待っていたが
父親はいっこうに現われない。

そして自分に黙って
引っ越してしまったことを知り
児童相談所を抜け出し父親に会いに行く。

しかしかつて一緒に暮らしていた
アパートは空室になっていて
買ってもらった自転車も転売されていた。

シリルと偶然出会った美容室を営むサマンサは
自転車を見つけ出して買い戻し
シリルの元へ届ける。

そのことをきっかけに週末だけサマンサの元で
生活することになったシリルは
必死で父親の居場所を探し出して訪ねるのだが…。


ダルテンヌ兄弟の作品を観たのは
「ある子供」以来2作目です。

「ある子供」も衝撃的な素晴らしい作品でしたが
こちらもそれに匹敵する素晴らしい作品でした。

親に捨てられた少年シリルを演じた
トマス・ドレ君の演技がとてもリアルで
観ていて痛々しいほどでした。

そして偶然出会っただけにもかかわらず
母親よりも大きな愛でシリルを包み込むサマンサ。

親でもないのにどうしてそこまでするのか
そんな疑問がふと沸いてきましたが
映画を見終わった頃にはその疑問自体が
間違っていることに気づかされました。


核家族化が進み、近所付き合いも減り
多くのことを一人で
抱えなければならない現代の親たち。

昔は大人がみんなで子どもたちを見守っていて
他人の子でも間違っていれば叱るし
良いことをすればたくさん褒めた。

でも今はどうだろう。

他人の子を叱れる大人がどれほどいるだろうか。
それを有り難いと思える親がどれほどいるだろうか。

他人の家のことには首を突っ込まない
そんな大人たちの態度が親たちを孤立させる。

自分の家のことに首を突っ込んで欲しくない
そんな親たちの態度が子どもたちを孤立させる。

そう言う時代だからこそ
一昔前なら当たり前だったサマンサの行動が
理解出来ないものになってしまったのでしょう。


終わり方も潔くて良かった。

少年の旅はここで終わりじゃない。
むしろこれからだ。

少しだけ成長した少年に
これから幸せになって欲しいと
願うことの出来るいいラストだと思います。

親として、一人の大人として
観終わってからも色々と考えさせられました。

ぜひ多くの大人に観て欲しい作品です

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