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明りを灯す人 (2010)

SVET-AKE/THE LIGHT THIEF

監督
アクタン・アリム・クバト
  • みたいムービー 58
  • みたログ 113

3.81 / 評価:26件

そこには大自然があるだけ。

  • pan***** さん
  • 2013年6月24日 22時33分
  • 閲覧数 953
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

キルギスというと何を思い浮かべるだろう。
正直私は国旗しか思い浮かびませんでした。

場所は中央アジアの中国の西にあり
ソビエト連邦から独立した
ウズベキスタン、カザフスタン
トルクメニスタン、タジキスタン
とともに中央アジアを形成。

独立国家共同体の加盟国となっています。

山岳と草原の広がる風光明媚な立地から
“中央アジアのスイス”と称されているそうです。

元来キルギス民族は遊牧民族だったそうですが
現在は大多数の人が定住生活を送っています。

この作品ではそんなキルギスの美しい大自然
そして素朴で純粋なキルギスの人たちの
様子を覗くことが出来ます。


キルギスの小さな村で電気工を営む主人公。

心優しい彼は貧しくて電気代の払えない家には
無料で電気が届くように違法な細工をしたりする。

そんな彼の夢は、大自然に吹く風を利用して
村の電気をまかなえる発電所を作ること。

しかし貧しくも静かで平和な彼らの暮らしにも
時代の波が押し寄せてくる。


映画はとても静かに穏やかに進んでいきます。

なにしろキルギスの大自然が美しいんです。

キルギスの大自然が生む音、景色
それがあれば演出なんていらないんだと思わされます。

狭苦しい日本に住む私達はそんな映像を観て
一度はこんなところで暮らしてみたいと思うでしょう。

でもその反面こんなに文明にまみれた
暮らしをしている自分に
大自然のなかで暮らすことなど
出来るのだろうかとも思います。

キルギスの暮らしは
日本の暮らしとは全く違います。

この映画を観るといろんな場面で
それを感じることが出来ると思います。


物語は電気工の主人公が
刻々と迫り来る文明の波のなかで必死にもがきながら
自分の意志、自分の進むべき道を
模索する様子を静かに見つめています。

そこには説明的なものは一切無く
広く美しい大自然と
まっすぐで不器用な主人公がいるだけ。

でもそれで十分なんです。

笑い、感動、いろんなものを詰め込んだ映画は
楽しいかもしれない。

でも、ただシンプルに撮る
それだけで伝わる映画は素晴らしい。


映画館を出た瞬間
東京という文明の固まりが私を待っていました。

もう、そのギャップに吐きそうになるくらい。

でも上を見ればあの大自然と
つながっているはずの空がありました。

自然から生まれた私達は
いまとても不自然な生き物なのかもしれない。

そんなことを思いました。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 悲しい
  • 不思議
  • 切ない
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