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ミッション:8ミニッツ (2011)

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監督
ダンカン・ジョーンズ
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4.05 / 評価:2202件

解説

『月に囚われた男』のダンカン・ジョーンズ監督の長編第2作となるSFサスペンス。列車爆破事故の犯人を見つけるべく、犠牲者が死亡する8分前の意識に入り込み、爆破直前の列車内を追体験していく男の運命を描く。困難なミッションを課せられた主人公を、『ブロークバック・マウンテン』のジェイク・ギレンホールが熱演。巧妙に練り上げられたプロットと先の読めないストーリー展開に引き込まれる。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

シカゴで乗客が全員死亡する列車爆破事故が起こり、事件を解明すべく政府の極秘ミッションが始動。爆破犠牲者が死亡する8分前の意識に入り込み、犯人を見つけ出すという任務遂行のため、軍のエリート、スティーヴンス(ジェイク・ギレンホール)が選ばれる。事件の真相に迫るため何度も8分間の任務を繰り返すたび、彼の中である疑惑が膨らんでいく。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2011 Summit Entertainment, LLC. All rights reserved.
(C)2011 Summit Entertainment, LLC. All rights reserved.

「ミッション:8ミニッツ」ループの果てに訪れる鎮魂と希望の世界

 始まりはヒッチコック調だが、このサスペンスは一筋縄ではいかない。「月に囚われた男」のダンカン・ジョーンズ監督は、見事な手さばきで主人公の置かれた状況を明かしながら、死に向かって疾走する列車に観る者を同乗させる。ここには、すでに列車爆破テロが起きてしまったという前提がある。しかし、死者には絶命直前の8分間の記憶が残存しており、その意識から過去を擬似的に再現できるというSF的な可能性が露わになってくる。

 ストーリーの主軸は、予告されている第2のテロを未然に防ぐというミッションである。そのために、兵士であるはずの主人公の意識が、死んだ乗客の記憶に基づく世界へと転送される。つまりタイムスリップものではない。他者の身体を借り、限られた時間内に犯人を突き止めるべく、失敗すれば転送は何度も繰り返される。ただ繰り返すのではない。その度ごとに学習し、自分の選択によって周囲の人々の言動も微妙に変化していく。親近感が増す同乗者の運命は毎回悲惨な結末を迎え、自らも肉体的な痛みを伴うことで、主人公の苦悩は深まるのだ。

 日本でもループものは珍しくはない。それは終わらない日常を象徴し、無為な時間の引き延ばしともいえるものだった。だが、本作の時間感覚は全く異なる。あの同時多発テロのトラウマが横たわっている。自滅しゆくアメリカが9・11以前に立ち戻ることができるならば……という祈りさえ感じられる。絶望を癒す手段――別の可能性があったかもしれないと考える夢想は、テロ犠牲者と報復戦争で傷ついた兵士に対する鎮魂へと向かう。最後の転送の行きつく先は、現実をも覆す希望の世界だ。(清水節)

映画.com(外部リンク)

2011年10月20日 更新

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