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家族の庭 (2010)

ANOTHER YEAR

監督
マイク・リー
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3.74 / 評価:124件

解説

『ヴェラ・ドレイク』などのイギリスの巨匠、マイク・リー監督による心揺さぶられる人間ドラマ。揺るぎない信頼関係で結ばれている一組の夫婦と、彼らのもとに集まる人々の喜怒哀楽を優しく見つめる。『人生は、時々晴れ』のレスリー・マンヴィルが主演を務め、彼女を支える夫婦をルース・シーン、ジム・ブロードベントらイギリスが誇る名優が好演する。登場人物たちそれぞれの人生の奥深さが胸を打つ。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

地質学者のトム(ジム・ブロードベント)と、医学カウンセラーのジェリー(ルース・シーン)は誰もがうらやむおしどり夫婦だ。彼らは30歳になる孝行息子(オリヴァー・モルトマン)にも恵まれ、私生活は非常に充実していた。ある晩、ジェリーは同僚メアリー( レスリー・マンヴィル)を夕食に招待するが、彼女は酔ってしまい自分には男運がないと愚痴っていて……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2010 UNTITLED 09 LIMITED, UK FILM COUNCIL AND CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION
(C)2010 UNTITLED 09 LIMITED, UK FILM COUNCIL AND CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION

「家族の庭」さらに冷徹になったマイク・リーの視点

 中心にいるのは安定した生活を送る初老の夫婦なのに、居心地良さそうな彼らの家を訪れるのは不安定で危なっかしい人たちだ。この両極にある登場人物の構成に、人間を見るマイク・リーのシビアな眼を感じる。

 妻ジェリーの同僚メアリーも、夫トムの幼なじみケンも、上手く人とコミュニケートできず、いまだにシングル。相手がいない寂しさにグチをこぼして酒を飲むケン。なぜ男運が悪いのかと嘆いてやっぱり酒を飲むメアリー。いい年をして自分をコントロールできない二人のダメさ加減が情け容赦なくさらされるので、同情するより先にうんざりしてしまう。社会にも自分の家族にもコミットできないトムの兄や、反抗的なその息子も出てくる。

 こんな破綻した人たちとトム夫婦のつき合いをマイク・リーはクスクス笑いも混ぜてたんたんと描くだけ。なぜ惨めな人生になったのかと絵解きもしないし、かといって新しい生活に送り出してやるわけでもない。トム夫婦は、彼らが来るのは拒まないが、彼らの悩みは決して引き受けないのだ。自分の人生は自分でどうにかしなさいとばかりに突き放す。友情のない世間づき合いのクールさをどう受け止めればいいのか。人生の伴侶がいないとこんなにみじめだよという警告なのか。ダメ人間たちよりも、主人公夫婦のクールさの方が気になった。見る人によって反応が分かれる映画だと思う。(森山京子)

映画.com(外部リンク)

2011年11月5日 更新

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