レビュー一覧に戻る
宇宙兄弟
2012年5月5日公開

宇宙兄弟

1292012年5月5日公開

ico********

2.0

ネタバレ原作既読の方は見ない方が良いと思います。

原作漫画の10分の1程度の魅力しかありません。 読んだことがない方であればそれなりに楽しめる内容でしょうか。 個々の配役と性格について。 六太:小栗旬がイケメン過ぎてキャラと合っていない。映画のストーリーでは六太の良い部分が殆ど見えてこなくて全く魅力のない人物になっています。 日々人:前半は割りと原作とマッチしていると感じました。しかし後半死にかける場面で弱気になって泣きそうになっている場面は違和感を覚えました。監督さんは日々人のキャラを掴めていないのでは? ケンジ:配役ミス。身体が細くて軟弱な印象を受けます。エネルギッシュさが足りません。作中での性格は原作準拠だと感じましたが、見た目でどうしても弱弱しく見えてしまいました。 せりか:適役。映画で余りキャラの掘り下げがなかったのでなんとも言えませんが原作のイメージに近かったです。 やすし:適役。同上。 子供時代の六太・日々人:二人とも可愛くて無邪気さがとても良かったです。 物語について。 これは漫画原作の実写化映画の多くに言えることですが、やりたい部分を詰め込みすぎて中途半端な仕上がりになっています。 この映画は多く分けて3つの場面があります。JAXAの試験、日々人の宇宙への出発、月面での日々人の危機です。 JAXAの試験は時間の都合上閉鎖空間での試験(と面接)のみになっていますがそれは仕方ないでしょう。ただ、課題を壊すグリーンカードを六太に出してしまったのは最悪の演出だと思います。 原作ではグリーンカードの指令で時計を壊す福田さんを目撃してしまった六太がそれを庇う為に「宇宙の話をしよう」と切り出すことで彼の優しさを感じることができます。しかし、映画では六太自身が課題を破壊しています。こうしするとただ自分の行いを隠しているだけです。しかも「5分後にプレゼンをお願いします」とアナウンスがあった後に話を切り出しているので、全員そのアナウンスを無視した形になっています。試験管の指示に従わないなんてありえません。 日々人が宇宙へ旅立つ直前の六太とのやり取りの場面。ここは特に批判する部分もありませんが、逆に必要だったのかとも思います。ここに時間を使うなら試験か月面での描写を多くした方が良かったかと思います。 月面での日々人の危機についても改悪です。 まず、日々人が行方不明になったことを六太は試験中に知らされるので祈る以外に何もできません。原作では六太・JAXA・東さんの連携により日々人が一命をとりとめますが、映画では日々人は自力で助かっただけです。 また死に瀕した日々人が六太を思い弱音を吐いて泣きそうになる部分は相当な違和感がありました。原作の日々人なら最後まで毅然とした態度でいたはずです。 映画は日々人の月面からの生還、六太がNASAの宇宙飛行士になる過程をダイジェストにして兄弟二人で月面に立つシーンでラストです。原作でそのラストへ向けて丁寧に積み重ねているのに、映画で安っぽく締めてほしくなかったです。恐らく原作者さんも映画の内容を把握した上でゴーサインを出しているでしょうからこれ以上何も言いませんが…。漫画ではもっと素晴らしいラストになるのでしょうか? 全体を通して駄作というほかありません。 JAXAの試験だけで一本映画を作って、日々人が月へ旅立つシーンでラストくらいで良かったんじゃないかと思います。まぁそれだと余りにも見せ場がない様な気もしますが。 他の人に勧めようとは思えない作品でした。

閲覧数2,745