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アルマジロ (2010)

ARMADILLO

監督
ヤヌス・メッツ
  • みたいムービー 57
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3.20 / 評価:30件

刺激中毒の罠

  • ぼんおう さん
  • 2019年9月11日 13時00分
  • 閲覧数 428
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

現地の人たちをタリバンから護り、アフガニスタンの復興に協力したい。
そういった使命感からでも、国を愛しているからでもなく、“冒険”で人生経験を積みたいという、私的な欲求を満たしたいが為にISAFに参加するメス。

パトロールが退屈だと嘆き、FPS(ファースト・パーソン・シューティングゲーム)で憂さを晴らし、いざ戦闘になって活き活きとする部隊。
撃たれ負傷し放心状態になっても“喉元過ぎれば熱さを忘れ”、銃創を見せびらかして悦に入る。

先進国の若者らしく幸せに対する感受性が低い、メメントモリに憑かれた彼ら。
(感受性が高ければFPSのような、“どぎつい”ゲームは必要としない)

『父よ。彼らをお赦しください。
 彼らは、何をしているのか自分でわからないのです。』
(出典:ルカの福音書 23章34節)

劇中でその姿を現すことのない、IED(即席爆弾)で両足を失ったり、亡くなった同派遣期間中の3人のようになるまでは、彼らはきっと「わからない」。
(刺激中毒の罠から抜けた(除隊を選択した)賢明なラスムスは幸い)

自身が下した標的指示が、自分たちが助けるべき相手であるはずの住民少女の命を奪うことになり、自責の念があるからこそ“計画に従ってやっただけだ”と、わざわざ口に出して言うしかないマーチン。

意気消沈するマーチンを慰める隊の仲間。
“今の世の中 何千人もの人が死ぬのを 毎日 ニュースで見てる
 あの子の死で悩むつもりはない 仕方ない”

そう嘯く彼は、もし自分の家族が自分の命令で同じ目に遭ったとしても、果たしてそう言えるのか。
(私なら言えない)

“我々はたゆみなき努力と尽力により 多くの住民を悲惨な生活から救った”
本当にそうだろうか?
(あなたが本作を観て結論を出してほしい)

同じくデンマークの作品である「ある戦争」も併せて観ることをお勧めします。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • パニック
  • 知的
  • 切ない
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