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英雄の証明 (2011)

CORIOLANUS

監督
レイフ・ファインズ
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3.32 / 評価:92件

解説

ウィリアム・シェイクスピアの悲劇「コリオレイナス」を基に、ローマの独裁者と小国のリーダーとの運命的な戦いをし烈なアクションで描いたサスペンス。『シンドラーのリスト』や『ハリー・ポッター』シリーズの名優、レイフ・ファインズが初メガホンを取り、自らタイトルロールを熱演。コリオレイナスのライバルに『300 <スリーハンドレッド>』のジェラルド・バトラーがふんするほか、ヴァネッサ・レッドグレーヴやジェシカ・チャステインなどさまざまな年代の名優が集結する。二人の男が決戦の末にたどる宿命に注目だ。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

ローマの英雄コリオレイナス(レイフ・ファインズ)に、小国のリーダー、オーフィディアス(ジェラルド・バトラー)は何度も戦闘を挑んできたが、なかなか打ち勝つことができなかった。しかし、コリオレイナスが独裁を強め、市民は暴徒化。ローマを追われたコリオレイナスはある目的を秘め、宿敵オーフィディアスの前に姿を現わす。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)Coriolanus Films Limited 2010
(C)Coriolanus Films Limited 2010

「英雄の証明」シェイクスピア悲劇を大胆に翻案したレイフ・ファインズの“荒々しい”デビュー作

 庶民のデモ隊が政治への不満を叫び、機動隊と激しく衝突する。そんな21世紀の世相を反映した光景で幕を開ける本作は、何とシェイクスピア悲劇の映画化だ。ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー出身のレイフ・ファインズが、数あるシェイクスピア作品の中でもマイナーな「コリオレイナス」を大胆にも現代劇に翻案し、監督デビューを飾った。

 ファインズがなぜシェイクスピア悲劇の現代版を作ったのか、理由は定かではない。政治の混迷や民主主義の危機、英雄の定義といったテーマに、タイムリーな意義を見出したからか。それとも予算的制約ゆえか。いずれにせよ完成したのは、政治闘争あり、骨肉の情あり、壮絶な復讐劇ありの波瀾万丈の人間ドラマだ。シェイクスピア特有の詩的なセリフを生かしつつ、ロケットランチャーが炸裂する市街戦(ロケ地はセルビア!)などのバトル・アクションを映像化。「ハート・ロッカー」のバリー・アクロイドが撮影監督だけに、手持ちカメラの荒々しい臨場感は過剰なほどだ。

 そんなファインズの娯楽性豊かな志向に驚く半面、ドラマが粗削りな印象は否めない。とりわけローマの大将軍マーシアス(ファインズ)と、もうひとりの猛将オーフィディアス(ジェラルド・バトラー)の宿命的な敵対関係がいまひとつ盛り上がらないのは残念。しかし俳優兼監督の作品とあって、キャストの充実は特筆ものだ。バネッサ・レッドグレーブ扮する老女が復讐鬼と化した我が子の前に跪き、“英雄の証明”ならぬ“母なる証明”を突きつけるシーンは、本作の最も情感高まるハイライトである。(高橋諭治)

映画.com(外部リンク)

2012年2月23日 更新

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