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ホビット 思いがけない冒険 (2012)

THE HOBBIT: AN UNEXPECTED JOURNEY

監督
ピーター・ジャクソン
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3.79 / 評価:1664件

解説

『ロード・オブ・ザ・リング』3部作のピーター・ジャクソン監督が、同シリーズの60年前を舞台にした小説「ホビットの冒険」の実写化に挑んだアドベンチャー大作。凶悪なドラゴンに占拠されたドワーフの王国を奪還する旅に出たホビット族の青年ビルボや魔法使いガンダルフの一行が、さまざまな戦いを経て強大な力を秘めた指輪と対峙(たいじ)する姿を壮大なスケールで映し出す。ガンダルフにふんするイアン・マッケランやイライジャ・ウッド、ケイト・ブランシェットら、『ロード・オブ・ザ・リング』3部作のキャストとキャラクターも再登場する。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

ホビット族のビルボ・バギンズ(マーティン・フリーマン)は、魔法使いのガンダルフ(イアン・マッケラン)から思わぬ旅の誘いを受ける。それは、ドラゴンに乗っ取られたドワーフの王国を奪取するというものだった。ドワーフの戦士トーリン(リチャード・アーミティッジ)が率いる13人のドワーフたちと、最初の目的地“はなれ山”を目指してワーグ、オークといった怪物や魔術師がひしめく荒野を進んでいくビルボ。そんな中、ゴブリンが巣食うトンネルに入っていった彼は、そこでゴラム(アンディ・サーキス)という醜悪な化け物と出会う。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC.
(C)2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC.

「ホビット 思いがけない冒険」「ロード・オブ・ザ・リング」3部作と対をなす、壮大なる旅の始まり

 J・R・R・トールキンが創った原作小説「ホビット」を、ピーター・ジャクソン監督が創った「ロード・オブ・ザ・リング」3部作の「様式」で描くとこうなる。まずは、これが監督のコンセプトに違いない。

 なので、観客は3部作で訪れたあの世界を再訪することになるのだが、しかし世界がまったく同じわけではないところがポイント。時代は3部作よりも前。まだ“滅び”の影はこれから忍び寄ろうとしているところで、世界に差す光は、夕暮れではなく朝焼けの光。エルフはどこまでも優美端麗、ドワーフはあくまでも勇猛果敢。回想シーンも含め、世界もその住民も“滅び行くもの”ではなかった頃の姿が描かれていくのだ。

 そして、監督のコンセプトはもうひとつ。当初は2部作だった本作が3部作になった真の理由もここにある。いくつかの重要なシーンで、映像の構図が「ロード・オブ・ザ・リング」3部作にそっくりなのだ。監督は、この作品を「ロード・オブ・ザ・リング」3部作と対になる形で描くのに違いない。それゆえ3部作にしなければならなかったのだ。原作には登場しない登場人物の起用もそのため。そして「ホビット」3部作が完成し、2つの3部作を並べて見たときに、初めてひとつの大きな作品が見えてくるのに違いない。そんな長旅が、また始まってしまったとは。しかし、そういうことなら付いていくしかないと靴紐を締め直す、そんな作品になっている。

 蛇足だが、ゴブリンの地下帝国の巨大空間での逃走劇を映し出すフレームの、上下左右だけではない手前や奥への自在な動きと速度は、一見の価値あり。3D空間の演出の進化と可能性を実感できる。(平沢薫)

映画.com(外部リンク)

2012年12月13日 更新

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