ここから本文です

ジェーン・エア (2011)

JANE EYRE

監督
キャリー・ジョージ・フクナガ
  • みたいムービー 201
  • みたログ 657

3.63 / 評価:314件

解説

19世紀に活躍した女流作家、シャーロット・ブロンテの代表作を映画化したドラマ。過酷な運命にさらされながらも、持ち前の知性と慈愛に満ちた精神でたくましく生き抜いていく女性の姿を、繊細なタッチで紡いでいく。『アリス・イン・ワンダーランド』で注目されたミア・ワシコウスカが、不幸な境遇をものともせぬ力強いヒロインを好演している。『SHAME -シェイム-』のマイケル・ファスべンダー、『恋におちたシェイクスピア』のジュディ・デンチら、若手実力派やベテランをそろえた共演陣も見ものだ。監督は『闇の列車、光の旅』の新鋭、キャリー・ジョージ・フクナガ。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

早くして両親を失い、孤児院でつらい思いをしながら育ったジェーン・エア(ミア・ワシコウスカ)。家庭教師の免許を獲得した彼女は、ソーンフィールド邸に住み込みながら働くことになる。孤児院時代とは打って変わった充足した日々を送っていた彼女は、それまで不在であったソーンフィールド邸の主人ロチェスター(マイケル・ファスベンダー)と出会う。どこか暗くて冷たい雰囲気に包まれた彼と徐々に心を通わせるようになり、恋に落ちてしまうジェーン。しかし、ロチェスターが抱えていた恐ろしい秘密を知ってしまう。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

「ジェーン・エア」キャストの年齢を原作に近づけることで生まれ変わった古典ラブ・ストーリー

 何度も映画化されている「ジェーン・エア」だが、ラブ・ストーリーだ!と感じたのは今回が初めてだ。お互いを求め合うジェーンとロチェスターの切ない想いが、真っ直ぐ胸に飛び込んでくる。これは多分、ミア・ワシコウスカとマイケル・ファスベンダーのキャスティング効果だと思う。

 何しろ昔見た「ジェーン・エア」は、オーソン・ウェルズやジョージ・C・スコットがロチェスターを演じていて「なんでジェーンがあんな怪物みたいなオヤジに恋するのか分からん」と首を傾げたものだ。だから逞しくてハンサムなファスベンダー=ロンチェスターには大満足。暗い過去に苛立ち、荒々しい感情がほとばしるシーンのセクシーな匂いにもうっとりする。ミアのジェーンも、シャーロット・ブロンテも納得すると思えるほど適役。ジェーンは、身分や財産で女性の運命が決められた時代にあらがうように、自分の意志で人生を決める強いヒロインだ。「あなたのように美人でもなく財産もない若い娘が……」と面と向かって言われてしまう慎ましい外見、自分の生き方にこだわる強い意志、人間観察の鋭さと若さゆえの率直さ。ミアの好演も手伝って、ジェーンのすべての要素がイキイキと描写されている。

 フランコ・ゼフィレッリの「ロミオとジュリエット」(68)が好例だが、キャストの年齢を原作に近づけることで古典が逆にフレッシュになることがある。同じように今回は、俳優たちが持つリアリティが、キャラクターに新しい命を吹き込んだ。原作は古典だが、しきたりや社会通念に打ち勝って想いを貫くジェーンの生き方は、今の私たちと少しも変わらないと感じさせるのだ。そして、シャーロット・ブロンテがジェーンに託した女の夢を痛いほど感じた。(森山京子)

映画.com(外部リンク)

2012年5月24日 更新

本文はここま>
でです このページの先頭へ