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宇宙戦艦ヤマト 復活篇 ディレクターズカット (2011)

監督
西崎義展
  • みたいムービー 6
  • みたログ 46

3.14 / 評価:44件

原案者が下衆の極みだしなぁ…

  • kug***** さん
  • 2013年11月18日 2時48分
  • 閲覧数 1067
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

 「聞いていたよりは、ずっとマトモ」が第一印象でした。
 それもそのはず、こっちはディレクターズカット。公開時にあまりに不評だった部分をすべて直したら、なぜか10分以上も短くなったという…。どれくらいひどいか比較したくなります。まあ、監督が途中でお亡くなりになっているし仕方ない部分はありますが…。とはいえ、中身がどうしようもない…。
そもそも「死んでいたはずの沖田艦長が生きていて、ヤマトともに自爆して地球を救う」というファンも呆れた完結編の続編というのも。
 そこに原案者由来と思われるイメージの貧困さが、未来での「大宇宙への壮大な航海」から「1970年代の国際紛争」…いや、もっと旧態依然かも。なのに恒星間移民!?
 冒頭から古代に連絡がつかなくて、地球がピンチだということを知らない。その間に妻の雪は移民計画に参加して護衛宇宙船の艦長となり戦死?(エー!?) いや、いくらなんでも最初からして唐突。そして、地球に帰れば当然娘との確執が生まれてしまう。
 ヒロインが死んでしまったので娘のほかにも何人か女性キャラが追加されますが、これが影が薄い。女性差別主義者だということを払拭させるためかのように女医で戦闘機パイロットというキャラクターが出てきたりしますが、特にその存在に意味はありません。旧版では彼女ら無駄死にで皆殺しだったとか。
 旧作キャラは蓄積がありますが、新キャラクターがことごとく魅力がないですね。
 話としては、地球がブラックホールの接近でピンチ⇒移民が二つの外敵によって邪魔されている⇒片方は宇宙統一をめざす征服種族で、片方は隷属種族⇒隷属種族はヤマトの活躍と気概にで敵ではないと思う(ハァ?)⇒停戦⇒高潔な征服種族のクーデーターにヤマトは協力し、征服種族を倒す⇒移民成功 といったもので、そこまでひどくはないのですが、わざわざ三つ巴にする意味があるのかと首を傾げます。戦いの勇敢さに感銘を受けて休戦とか、戦国時代か! たしかにロマンではあるんですか。それ以前に相手が何かと確かめるべきですね。誇り高く穏当な種族がいきなり敵だと思い込んで迎撃してきたんじゃ。そもそも征服されてるんでしょ?
 そして宇宙の征服者はわざわざ彼らの惑星を滅ぼすのに地上戦という面倒な手で攻撃します。そして、その正体はまるで精神生命体のような魔物のような奇怪な存在。ちなみに劇場公開版では彼ら諸悪の権化を倒すとブラックホールも消滅しました。(ハァ?)ブラックホールすら操る超越的な宇宙の悪なんでしょ? なんで、そこだけチマチマと。
 「ヤマトなんて見るヤツはバカなんだから適当でいいんだよ」という原案者のいつもの罵声が聞こえてきそうです。 

 そして、絵がサンライズではなく「タツノコ時代の湖川友謙さん」 70年代のバリバリの絵は本編にヤマト完結編本編を引用して使うためでしょうか? あるいは40代後半向けならこの絵じゃないと!ってこだわり? どっちにしても違和感ありすぎです。でも、佐渡先生とミー君、アナライザーとかはみんな元の松本デザインと全然変わりません。なんじゃこりゃ!? 裁判でもめたからでしょうけど、もっと松本先生似でよかったんじゃ…。
 なんか見てると、画風的に新興宗教のプロパガンダアニメにも「超越真理」とか「仏陀再誕」とかに見えてくる…。(アレもタツノコ関係者が作ってるんですが…) まあ、原案者も新興宗教の人だしなぁ。
 それにしても、この内容なのに館内の表示が航路図以外「全部英語」なのはなんともはや…。ガイナックス作品の方がよっぽど日本語で書いてあります。この作品の芯のなさを体現するようです。
 同じように日本人以外の乗員はヤマトにはおらず(作品としての伝統、お約束でもありますが) 国連はでてくるのに外国の宇宙戦艦もなく日本だけが宇宙戦艦を持っていて地球の命運を握っている。これもヤマトのお約束ともいえますが、工夫して欲しかったですね。だって、このヤマト、自爆したのを修復というけど新造同然でしょ?別に日本の宇宙戦艦の技術が飛びぬけているだけで、日本しか生き残らなかったでもいいと思うんですけど。まあ、ここも原案者のせいにしておきます。

 某映画評論家が「ここまでエゴ丸出しで作った所にオッサンや愛国の若者は大喜びするだろう。逆に好感が持てる」とこれよりもひどい旧版に65点もつけてましたが、ちょっとねぇ…。「ポニョを超えるアニメを作る」って公言して「トンデモさ」だけでいい勝負をしてもなぁ…。
 あの無茶な完結編から続けたのはたいしたものですが、ヤマトというのはド右翼の製作とド左翼の現場のせめぎ合い、思想のぶつかり合いで生まれた傑作という気がするので、タダの差別主義のエセ愛国者が原案に入った時点でダメになるのは目に見えてましたが…。

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