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ブラック・ブレッド (2010)

PA NEGRE/BLACK BREAD

監督
アグスティ・ビリャロンガ
  • みたいムービー 126
  • みたログ 215

3.39 / 評価:76件

観る者の心をザワッと射抜く

  • fg9******** さん
  • 2017年4月21日 13時49分
  • 閲覧数 869
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

 …あらすじは、解説のとおり。
 冒頭の事件は何とも衝撃的で、一度見たら忘れられない。
 殺人犯が殺した相手を馬車に載せて馬ごと崖から転落させるのだが、その馬を目隠しして崖っ淵に立たせ馬の前額を思いっきりぶっ叩いて、馬は前肢を崩して転落~~と書くのもオットロしい出だしで、これからの展開が興味深々だが、動物愛護団体から苦情が寄せられなかったか心配になる。
 さて内容だが、1940年代のスペイン・カタルーニャを舞台に、この馬の転落シーンを目撃してしまった11歳の少年アンドレウの目を通して、犯人は一体誰なのかが中心に描かれえる。
 この少年だけが純粋無垢で、出てくる大人たちは誰もかれも胡散臭い(生きるのに必死)。
 大人ばかりでなく、少年と仲良しになる少女も、その日を生きるために教師に春をひさいでいても何ら悪びれるところがないので、観ている方は落ち込んでしまう。
 少年の父親は物分かりの良い愛情たっぷりさを装っていたが、ある行為が明るみ?にされ、父親が大事にしていた無数の小鳥たちを、少年が鉈で滅多切りにしてしまうシーンは残虐でかつ切ない。
 ここでも、動物愛護団体が…いや、もう止めよう。
 この少年が、ある日、金持ちの農場主のところに行っておやつを出されるのだが、その皿の上には黒いパンと白いパンが載っていたので、少年は白いパンに手を伸ばそうとすると、その家のメイドから、あなたのおやつは黒いパンだと窘められてしまう。
 このエピソードが結末に繋がっていく。
 ある事件を契機として、この少年は、貧しくても母親とともに居るか、裕福な農場主の養子になるかを迫られ、少年は母親とともに居たかったのだが、周囲の勧めもあって養子の選択肢をとる。
 月日は流れて、ある日、学校に母親が訪ねてくる。
 母親は、自分が産み落としたこの少年は当然自分と一緒に暮らしたがっている思っていたが、生きる上手さを身に付けてしまった少年は、生みの母親を拒み白いパンが食べられる世界を選択する。
 結末の、『どうだ、悪いかよ!』と語るが如きの少年の眦が、観る者の心をザワッと射抜くなかなか見応えのある作品だった。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 不気味
  • 切ない
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