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ラム・ダイアリー (2011)

THE RUM DIARY

監督
ブルース・ロビンソン
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2.59 / 評価:279件

解説

ジャーナリズム界の異端児と称された故ハンター・S・トンプソンの小説を基に、親友ジョニー・デップが製作、主演、企画をこなして映画化した伝記ドラマ。ニューヨークでの生活に疲れ、プエルトリコにやって来たジャーナリストが送る破天荒な日々を描く。監督・脚本は、『ウイズネイルと僕』のブルース・ロビンソン。ジョニーの恋の相手役を注目の新進女優アンバー・ハードが演じるほか、『サンキュー・スモーキング』のアーロン・エッカート、『扉をたたく人』のリチャード・ジェンキンスが脇を固める。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

1960年、ニューヨークでの生活に疲労し切っていたジャーナリストのケンプ(ジョニー・デップ)は、地元紙に記事を執筆するためにプエルトリコへやって来る。個性的なジャーナリスト仲間に囲まれすぐに現地に溶け込んだ彼は、ある日アメリカ人企業家のサンダーソン(アーロン・エッカート)と知り合う。やがて彼の婚約者であるシュノー(アンバー・ハード)と出会ったケンプは、彼女に惹(ひ)かれていくが……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2010 GK Films, LLC. All Rights Reserved.
(C)2010 GK Films, LLC. All Rights Reserved.

「ラム・ダイアリー」どんよりとした空気の中に紛れ込んだ、鮮やかな赤が扇情的だ

 原作はジョニー・デップの親友だったゴンゾー・ジャーナリスト、ハンター・S・トンプソン(1937~2005)が22歳の時に書いた半自伝的な青春小説であり、製作も手がけたデップにとって、「ラスベガスをやっつけろ」に次ぐ、2作目のトンプソンへのトリビュート作だ。

 40代後半になったデップが今回演じるのは、1960年の中米プエルトリコに流れついた新進ジャーナリスト、ポール・ケンプ。「まだ文体が見つからない」と嘆く彼は、ラム酒を浴びるように飲む島の生活に馴染みながら、精神的かつ肉体的な旅路を体験するのだが、物書きとしてのビルドゥングス・ロマン的な成長の物語としては多少無理があるかもしれない。「ペンは剣よりも強し」的な結末も、最後まで“ほのめかす”程度なのだ。だが、時計の針を逆回ししたかのようなデップの快演が物語の説得性をもたせている。また、往年のフィルム・ノワールから抜け出たようなミステリアスな美女を演じるアンバー・ハードが彼とのラブロマンスに華を添えていて、目を釘付けにする。

 デップが最も好きな映画のひとつと公言する酒とドラッグの日々を描いた青春映画「ウィズネイルと僕」を手がけた監督・脚本のブルース・ロビンソンは、このカリブ海に浮かぶ楽園が見せる原色に満ちた美しい情景と、苦渋に満ちたドス黒い貧困の現実の両極を、鮮やかにコントラストさせている。エアコンのない新聞社屋、新聞紙のインク、純度の高いラム酒、汗ばんだ闘鶏場、メンソールタバコの煙……。どんよりとした色彩の、すえた匂いのするような画面(撮影はダリウス・ウォルスキー)の中に、海岸線を疾走するシボレー・コルベットや、魅惑の美女の口紅の赤色が紛れ込んでいる感じが、たまらなく扇情的だ。(サトウムツオ)

映画.com(外部リンク)

2012年6月28日 更新

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