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隣る人
2012年5月12日公開

隣る人

852012年5月12日公開

syb********

5.0

どんなむっちゃんもすき

「ゆりかごを動かす手は世界を動かすーThe hand that rocks the cradle moves the world」 ということわざがあります。子どもを育てるお母さんの愛は、世界を動かすほどの力になるということでしょう。  母の日を前に、とても素晴らしいドキュメント映画を紹介します。  この映画は、埼玉県内のある養護施設の子どもたちと保育士さんたちのドキュメントです。  不幸にして、本当の母親と一緒に生活をすることができない状況にある子供たちに母親代わりとなって愛情を注ぐ保育士まりこさんの言葉が胸を打ちました。  「どんなむっちゃんもすき」  頭がいいからとか、容姿端麗だからとか、足が速いからだとか、よい行いをするからだとか、そんな条件を一切なくして、「そのままのあなたが大好き。」というメッセージは、どんな子供にも力を与えますね。  主人公のむっちゃんときたら、夕方になったら流れる町内放送にも腹を立てるような子なんですよ。 ♪よい子の皆さん、おうちに帰る時間です。♪                  というような放送が流れると 「うっせーんだよ。バ~カ。消えろ!」 なんて、悪態をつく子です。 そんなむっちゃんが、まり子さんの布団にもぐりこんで 「いい匂いがしてきもちいい。」 っていうんです。  無条件の愛を注いでくれる人なら、においまで好きになって、そこにその人がいなくても、においだけで安心してしまう。 ん~~~!すごいなあ。愛って。  平成22 年度中に児童相談所が対応した養護相談のうち「児童虐待相談の対応件数」は55,154 件。相談の種類別にみると、「身体的虐待」が21,133 件と最も多く、次いで「保護の怠慢・拒否(ネグレクト)」が18,055 件となっているそうです。  児童虐待とか、ネグレクトとか少子化時代の日本は、どこか歯車がずれてしまっていますね。普通の家庭でも、もしかしたら、能力主義で子どもを育てているのではないでしょうか?  勉強ができなければだめとか、ピアノがうまくなければとか、友達より優れていなければとか…。そんな期待に応えられない子供は、息苦しいですね。  日本中のお母さん、保育士さん、そして学校の先生たち、子供にかかわる大勢の大人に見ていただきたい映画です。

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