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隣る人
2012年5月12日公開

隣る人

852012年5月12日公開

koa********

4.0

ネタバレ作品を見る前と違う印象

試写会を見て、上手く表現できないのですが、映画を見る前は施設の子供がものすごく不幸だという先入観にとらわれていた感じがしました。子供の幸せは、肉親に育てられることではなく、愛情を持って接してくれる人が傍にいることなのではと。 この映画に出てくる施設は比較的小規模の施設で、子供二人に一人くらいの割合で専任のスタッフが面倒を見ています。きっと施設の中では恵まれた施設なんだろうと思います。施設の子供が不幸とは全く思えませんでした。 例えば、子供が家に帰ったら職員の誰かがいて、「お帰り」と声をかけてくれるとか、職員や年上の子供が宿題を見てくれるとか。三度の食事もちゃんとしたものが与えられていますし、身の回りの世話も職員がかいがいしくやってくれます。逆に施設に入っていなくても、貧困家庭で、親が昼も夜もずっと働きづめで、誰もいない家にかえり、自分で食事を作り、ひたすら一人で親を待つような子供も増えているわけです。「施設にいる子は全部かわいそう、恵まれていない」というのは間違いなんじゃないかと。 映画の中で、普段施設で暮らしている子が、実のお母さんの家をたずねるシーンがありました。その子の親は、その女の子の祖母にあたる女性と一緒に出迎えたのですが、園長先生が「食事がまだだから何か食べさせてやってください」と言うと、「えー、食べるの?何かあるかな?」のような発言をしていて、本当に驚き。普通だったら、子供が久しぶりに家に帰るとわかっていれば、食べきれないくらい、好物をいっぱい作って待っているものじゃないのかな?こんな親でも親は親で、親に育てられた方が幸せだからと、無理やり家に帰そうとするのはおかしいと感じました。施設でずっと育った方が幸せと私は思うのですが。残念ながら私には監督が訴えるポイントが今一つ理解できませんでした。

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