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傷跡 (2011)

監督
冨樫森
  • みたいムービー 8
  • みたログ 10

3.80 / 評価:5件

凝縮された若い感性を楽しむ

  • Programer's-hi さん
  • 2012年4月4日 13時05分
  • 閲覧数 279
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

1日3本見の中間作品が 45分。こんな映画まで見たくなるなんて少々映画依存症か(^^;;

監督以外は全員素人という作品ですが、さすがに冨樫監督、作品としてしっかり成立させているところが最初に凄いと思うな。

ネタバレで書きますので、以下、鑑賞予定の方は読まないでください。













この映画を解読するキーアイテムが、加藤喜美が持ち歩いていた農薬の小瓶でしょう。これをどう解釈するのか?

・虐められた仕返しで食事に混ぜようと思った。

これは無いでしょう。喜美は都会に敗れて故郷に戻ってきたの訳ですが、農薬の小瓶で仕返しをするなど少々効率が悪い。

・虐めた相手の前で、自殺しようとしていた。

この解釈が正しい気がしますが、少々不満です。何故なら、彼女は13年前に虐めを苦に自殺を図っているからです。都会に敗れたのも虐めたヤツが悪いなど思うのは逆恨みも甚だしい。

私の解釈はこうです。

・何時でも死ねると思ったら何でも出来る気がして、お守りとして持っていた。

最近、ネットで青酸カリを購入して事件を起こした若者が言っていたセリフですね。

彼女は故郷でやり直そうと思っていたのだ。毒薬の小瓶を握り締め、精一杯の勇気を振り絞り・・・だから同窓会にも出ようと思ったのだ。もう、13年前の事件を乗り越えられると思ったのだ。

憧れのヒーローの山本くんに会いたかった気持ちもあるだろう。

しかし、そんな目論見は脆くも崩れ去った。トラウマは深く、虐めた恨みの相手には少しも反省の色が無い。

しかし、イジメっ子の子供が因果応報の只中にいて、ヒーローはタダの優柔不断で、婚約者がいるのにも関わらず直ぐに乗っかろうとする猿に過ぎなかった事が分かる時、喜美は憑き物が落ちたように湖を見つめることが出来たのだ。

虐めの描写がトイレに篭るだけだったり、トラウマで会社の面接にも行けないのでは、何のために故郷に戻ってきたのかミスリードさせるシーンもあって今一歩混乱している印象も受ける。

45分の作品だから、では了解出来ない瑕疵もある。しかし、行間を読ませようとするこの映画の志は高く評価したいと思う。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 知的
  • 絶望的
  • 切ない
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