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ソハの地下水道 (2011)

IN DARKNESS

監督
アグニェシュカ・ホランド
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3.87 / 評価:145件

ソハは始めから勇敢ではなかった

  • 一人旅 さん
  • 2018年2月21日 18時24分
  • 閲覧数 785
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

アグニェシュカ・ホランド監督作。

ドイツ占領下のポーランドでユダヤ人を匿った実在の人物の半生を描いたドラマ。

『僕を愛したふたつの国/ヨーロッパ ヨーロッパ』(1990)『秘密の花園』(1993)のポーランド人女流監督アグニェシュカ・ホランドが、二次大戦時ドイツ占領下のポーランドでユダヤ人を14ヵ月に亘って地下水道に匿った実在のポーランド人:レオポルド・ソハの半生を映画化した“伝記映画+戦時ドラマ”の秀作。

1943年、下水検査官:ソハはゲットーから逃げてきたユダヤ人たちを金銭と引き換えに自らの職場である下水に匿う。始めはユダヤ人を相手にした小遣い稼ぎ程度にしか考えていなかったソハだったが、ユダヤ人たちと交流を重ねる中で彼らが置かれた悲惨な境遇に同情心を抱き始め…というお話で、暗くて臭くて不潔で入り組んだ迷路のような下水の中で懸命に生き延びようとする十数名のユダヤ人たちの過酷な日常と、彼らを匿い食料品などの必要物資を支援するソハの勇敢な行動を織り交ぜながら描いた群像劇風の戦時ドラマであります。

下水生活の過酷さと、閉鎖的空間で身を寄せ合って暮らすユダヤ人の心理的ストレスに起因した人間関係のもつれや愛憎が丹念に描き出されています。ジョージ・スティーヴンス版『アンネの日記』(1959)でもそうでしたが、本作の場合は下水という特異な環境の特性上、敵に見つからないように息を潜めて暮らすユダヤ人の苦悩と絶望がより一層色濃く漂ってくるのです。

ソハの心境の変化も見所で、彼は下水に匿う見返りとして定期的にユダヤ人から金銭を要求していましたが、やがて芽生える彼らへの同情心が無償の行動へと結実していきます。ソハ自身にも大切な家族がいるのですが、危険を承知の上でユダヤ人を救い出すため度々下水へ舞い戻るのです。そして物語は『ホドロフスキーの虹泥棒』(1990)を彷彿とさせる激流のクライマックスを迎え、彼らのその後の運命をしかと見届けています。

詳細評価

物語
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