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図書館戦争 革命のつばさ (2012)

監督
浜名孝行
  • みたいムービー 59
  • みたログ 369

3.79 / 評価:208件

柴崎、やっぱいい!(レビューと関係なし)

  • pin***** さん
  • 2014年5月19日 22時03分
  • 閲覧数 1075
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

原作は僕も好きなエンターテーメント小説。

原作を初めて読んだ当時から、これがアニメ化されれば、日本の100万ヲタクから図書館への理解が高まっていくんじゃないか、と考えていました。(そうはならんかったけど…)

実写作品の方が話題になりましたけど、そんなわけで僕としては、このアニメの方にこそ興味があったのです。

もともと、図書館隊が武器を持つことに、現実の図書館側からは強い拒否反応があったわけだけど、読書の方はそれを軽く飛び越えて人気作品になってしまいました。

最もそのことが大きな問題なのかもしれません。

それは、この作品が生まれるきっかけとなった『図書館の自由宣言』が、この作品の中で読みかえられていることが象徴しています。

本物の『図書館の自由宣言』には「すべての検閲に反対する」となっているのですが、本作では「不当な検閲に反対する」となっているのです。

不当な検閲とは何か、もっと言えば、正当な検閲と言うのはあるのか。

その考え方が、図書館隊に武器を持たせるという、とんでもない発想につながってしまったのかもしれません。

なにしろ、言論で立ち向かおうとせず、問答無用の武器を使用してしまうことは、図書館の本質精神を踏みにじることにもなりかねないからです。

しかしながら、原作はエンターテーメントとしてよくできており、危ういところをそのエンターテイメント性でうまく取り繕う、とういよりも見事なエンターテイメント性でそのことを作者自身にも忘れさせる効果を持っていたのではないかと思われます。

図書館関係者とこの本について語った時、好意的ではあるものの、「あの発想は図書館関係者では出てこないでしょうね。」と語っていたことを思い出します。

ところが、その矛盾点、ビジュアル化されたことによって、さらけ出されることになってしまいました。

文字面だけでは見えにくかった戦闘場面が、視覚的なものとなり、内戦状態と言っていいほどの血なまぐささと、日常性が、悪い意味で同居し、すわり心地が悪くなってしまったのです。

現実社会は「秘密保護法」などという、この作品の「良化法」の兄弟のような法律が成立してしまい、デモすらもテロとして表現の規制がかけられるようなきな臭いものとなってきました。

この作品に描かれた負の部分は、現実のものとなりかねない危険性を持ってしまいました。

「あり得ない」フィクションとしてしまったことは、もしかしたらこの作品のエンターテイメント性の罪なのかもしれません。

吟遊詩人のファンタジーも、そう良くできたものとは言えず、やや興ざめでした。

読むことの自由が束縛される世界としては、レイ・ブラッドベリの『華氏415』があり、トリュフォーがそれをどのように映像化したのか、そちらの方が見てみたい気持ちになってきました。

詳細評価

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