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ロラックスおじさんの秘密の種 (2012)

DR. SEUSS' THE LORAX

監督
クリス・ルノー
カイル・バルダ
  • みたいムービー 24
  • みたログ 254

3.30 / 評価:136件

こどもとおとなの楽しみ方

  • les******** さん
  • 2016年12月26日 17時11分
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

4歳児と一緒に鑑賞。
少し観てみるだけのつもりが、テンポの良さに引き込まれ
二人とも一気にエンディングまで。

序盤は
「ずいぶん左寄りな思想をミュージカル調に薄めて
皮肉っぽく押してくるな、…ヤバい映画かな。」
と警戒したのですが、バランスの取り方が絶妙で
途中からは安心して観られました。

さて、この作品について
思ったことを書きつづりたいとおもいます。
(超ネタバレ)



こども視点からは

・後先考えず、お金のために美しい自然を破壊するのは悲しいこと。
 誰かに造られた世界をただ生きるのではなく、
 自分から正しいと思う方向に変えて行くこと。

というお話でよいのですが、


おとな視点ではたくさんの教訓が詰め込まれているように、感じました。


・テッドも、ワンスラーも初めから良いことをしようなんて
 考えていたわけではなく、
 家族や、ガールフレンドに対する自己承認欲求から行動し、
 結果として世界を変えてしまった。

・ワンスラーは森の住人からすると
 侵略者を感じさせる描き方ではあるものの、

 (異文化圏からの流入者という意味で、
 個人的に関西弁の吹替は意味アリげだと考えた。)

 新しい文化(マシュマロ・パンケーキ)を持ち込み、
 結果的には先住民もそのメリットを享受していたように思える。

・ロラックスはワンスラーの発明を茶化してはいるものの、
 強く止めさせようとはしていなかった事から、
 殺し合いに近い紆余曲折を経てそれなりに認め合い、
 交流は成立していたと思われる。
 
・大衆に着目された事業として多くの人が関わる事で
 物事のバランスを取ることが一気に難しくなる。
 
 一方は物事の優先順位を状況に合わせて調整しているつもり。
 一方は協力した友人に約束を反故にされたという認識。

 トップは既得権を守りたい取り巻きに囲われ情報をシャットアウトされる。
 忙しさにかまけて失ったものの大きさに気づいた時には遅い。

・森の住人達は被害者の様に見えるが、
 「目先の利益(マシュマロ)に踊らされて自らの首を絞めた」
 という意味では、スニードヴィルの人間たちと似たようなものである。
 (スニードヴィルの人間たちは動物レベル。という見方もできる。)
 
・全てを失ったワンスラーは乾いた種であり、テッドは水をもたらした。 

・テッドもおばあちゃんも、目的のために
 文明の利器(乗り物)を使用しまくっている。
 環境保護は物語の主軸であるものの、
 それだけが絶対的な正義ではないと読み取れる。

・ワンスラーの時代は、利便性の追求。
 テッドの時代は、環境保護。
 前時代と対照的な価値観に大衆の関心が向いただけなのではないか、
 という危うさがまだあるものの、

 過ちから生まれる絆もある、
 (最初に木を切り倒さなければロラックスは姿を現していない。)
 強い意志を持って進み続けることで、いつかやり直せる。
 
 とポジティブにまとめている。

人によっては中途半端・抑揚のないありがちな物語
と捉えるのかもしれないけれど、
自分が感じたこの絶妙なバランス感覚は
原作の絵本から盛り込まれているテーマなのか、
アニメーションのスタッフが作り上げたのかが
とても気になるので、原作に触れてみたいなぁ。

一緒に観たこどもが、もう少し大きくなって
どの角度からこの物語を解釈するのかが、非常に楽しみです。

詳細評価

物語
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