ありきたりの映画
作品レビュー(2件)
- qaz********
3.0点
これも「たのしい知識」と同じ、GEO経堂店でレンタルしました。 まるで「ワン・プラス・ワン」みたいです。
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5.0点
1968年。ジャン=リュック・ゴダール監督。フランス五月革命の直後、学生運動家と労働者の運動家数人が、雑草が茂る空き地で、車座になって話をしている。そこへ革命家・思想家のテクストの朗読と、五月革命における街頭の様子がかぶさってくる、という映画。 一目瞭然なのは、学生と労働者の会話がかみ合わないこと。それ自体がフランスの根強い階級制に裏付けられている。卒業すれば同じ会社に入ってもいきなり管理職になる学生と、単純労働から抜け出すことが不可能な労働者とでは、闘争の条件が違うのだ。話がかみ合うわけがない。学生や労働者の内部にもイデオロギーや闘争方針に基づく路線対立があるので、錯綜した議論は収拾がつかないまま拡散していく。 この錯綜し拡散した議論そのものが映画のテーマなのだろう。複雑な背景をもつ複雑な運動が奇跡のように一致した特異点としての五月革命。ここから何が生まれるのかはお楽しみ、という映画。
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