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テイク・ディス・ワルツ (2011)

TAKE THIS WALTZ

監督
サラ・ポーリー
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  • みたログ 371

3.40 / 評価:161件

不倫劇を夢物語と錯覚させる心憎い演出

  • yab***** さん
  • 2018年12月29日 10時36分
  • 閲覧数 759
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

 子供がいる母親であろうと、子供がいない奥さんであろうと、どこか生活に物足りなさを感じていて、時に自由になりたい時がある。それが趣味とか女友達との他愛もないおしゃべりとかで、その自由を謳歌できる人ならいいのだが、それでも物足りなくて、いつまでも女として見られたい、と思う気持ちを抑えられない女性がいる。
 大概、奥さんのその空洞化したスキマ風だらけの心模様を、旦那はちっとも気づかないままに、自然とすれ違いが生じていく。夫の無神経な態度、不必要な発言、女として見ることをしない無関心な態度。その男の”不甲斐なさ”に我慢できない女性がいる。そして、好きになった男がたまたま旦那以外の男だったという独りよがりの感性のもとに男に走る。
 そして、結局は夫を裏切り、夫には罪悪感がないと嘯き、子供がいれば、子供には罪悪感があると認める。

 でも、それはあくまでも人それぞれ。そういう女性もいるということだけだ。
 そういう女性をミシェル・ウィリアムズが演じたまでだ。しかし、その欲求不満を表情の微かな動きで演じるものだから、うーんこれじゃちょっと鈍感な男なら、その感情の微妙な揺れに気づくことは不可能だなあ、とあきらめの境地に達してしまうのだ。
 でも、この類の女性は、その男に飽きると次のときめきにいきたくなるんじゃないかな。

 サラ・ポリーはさすが女性。その女のずるさを、あたかもずるさではない、という描き方ができる監督だ。
 そして彼女の更なる凄さは、オープニングのミシェル・ウィリアムズのキッチンでの気怠い表情と、エンディングの彼女の遊園地での無我の表情を重ね合わせることによって、実はこの不倫劇はすべて夢物語だったんだと錯覚させる心憎い演出にあると確信した。

詳細評価

物語
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